たまたまコンビニで週刊文春を立ち読みしていたら、東京・荻窪に店を構える老舗の「丸福」が閉店したという記事が掲載されていたなりよ。「丸福」といえば、東京のラーメン好きの間では知らぬ者はいないと言っても過言ではない、元祖「行列のできるラーメン屋」。昨今のラーメンブームが起こるずっと前、コ○助が生まれるよりもずっと前から行列ができ、東京のラーメンの代名詞的存在だった名店なりね。創業は昭和26年。歴史有る店なり。
味に関しては、最近のレベルの高い各店に比べたら「大したことはない」という人も多いかもしれないなりが、昔ながらの東京ラーメンの味を守り続け、今なお熱狂的なファンの多い店なりよ。隣町で生まれ育ったコ○助も小さい頃から食べてきた味ということもあって、「丸福」に対する思い入れもひとしお。最近は脂っこいコッテリ系が胃の負担となってきたので、「丸福」のアッサリとしたラーメンを急に欲することもしばしばなりね。
そんな「丸福」が閉店してしまったというなり。正確には昨年末から定休日でもないのにシャッターを下ろした状態が続き、ネットでは1月中旬あたりから閉店の噂が立っていたなりね。現在は看板の店名はガムテープで隠され、次のテナントが入るための工事などが行われているというなり。ただ、ちゃんとした閉店の告知があったわけでも、その理由を説明してくれる人がいるわけでも無いので、「なぜあれほど人気があった店が閉店したのか」という謎が残されていたなりね。
その謎について、週刊文春が取材を行っているなりよ。ちゃんとした閉店の理由については分からず終いだったなりが、いくつか分かったことは次のようなことなり。
・「9か月分の家賃を滞納、裁判を起こしたが『丸福』側が出廷しなかったので強制退去に」(テナントのビルオーナー)
・「色々周りから言われているけど、味を守っていくだけって思ってます。あの人はラーメンしかできない人だから。他の事は何もお話できないです」(店主の妻)
・「ご自宅にはいくつもの抵当が……」(週刊文春の取材)
と、いうことで、何らかの借金が理由で店を閉めざるを得なかったということのようなりね。細かい話に関してはプライベートな問題も絡むようなので分からないなりが、閉店する前もそれほど客入りが悪かったとも思えないので、本業でそれだけの借金を作ったとも考えにくいような気も。真相は闇の中なりが、残念ながら「丸福」が閉店したという事実だけは残ってしまったなりね。
ちなみに。「丸福」は有名なほうの本家「丸福」(白い看板)と、もうひとつ同じ名前の「丸福」(黄色い看板)の2種類あるなりが、今回閉店してしまったのは本家のほう。もともと兄弟の対立から同じ名前の別店舗が生まれたと言われているなりが、双方は資本関係もなければ本店−支店の間柄でもないので、全く別の店なりよ。味は似てはいるものの、本家のほうが美味しいというのがもっぱらの評判だったなりね。
いずれにしても、老舗の名店が閉店してしまったのは残念なこと。店主自身はご健在のようなので、いずれ違うかたちでも「丸福」が復活できると良いなりね。地元民の一人として、気長に待ち続けたいなり。