現在、プロ選手が参加できる野球の国際大会は、「IBAF(国際野球連盟)ワールドカップ」(旧IBAF世界野球選手権大会)と「IBAFインターコンチネンタルカップ」、オリンピックの3つあるのだけれど、サッカーに比べていまいちマイナーなのだ。これは野球が世界的に見てマイノリティスポーツ(あ、横文字使ってしまった(笑))であること以外に、大リーガーだけでなく日本もプロの主力選手がほとんど出場していないことに原因があるんではなかろうか。毎回ひっそりと行われ、報道もチョロっとしかされていない。
今回のアジア杯構想は、そんなマイナー色が拭いきれないIBAFの大会とは別の、アジアに限定した国際大会を開こうというもの。また、今回の構想を提案した巨人の清武英利球団代表によると、「再編問題が起きて増収策として考えてきたこと」というから、日本野球機構(NPB)の新たな財源開拓も兼ねているようなのだ。
ちなみに、米大リーグ機構(MLB)が2005年3月に開催しようとしていた「スーパー・ワールドカップ(仮称)」(日本、韓国が難色を示したため06年3月以降に延期)はIBAF W杯とは別もので、国際3大会に出場を禁止されている大リーガーの出場を念頭に置いて構想されているのだ。
アジア杯の今後の予定として、29日に開かれるプロ野球実行委員で日本の考え方をまとめ、各球団との調整をしながら3か国・地域に打診し、詳細を詰めるそう。
このアジア杯を含めて、2004年が「プロ野球維新元年」と後世に呼ばれることを祈っているのだ。