■ 2002年10月07日 (Mon) 今日はちょっと昨日の続きを。 昨日はコ○助が「子供映画(子供が主役で出演している映画)」をあまり好きではないというお話をしていたなり。 でも冷静に昨日書いた文章を読み返してみると、あまり好きではないと言うわりには結構好きな作品として名前を挙げられるものもあったなりね。 ひとえに「子供映画(子供が主役で出演している映画)」と言っても、厳密にはそれも2つに分けることができると思うなりよ。 要は子供が主演でも「大人向けの映画」か、「子供向けの映画」か、ということ。 ここで言う「子供向けの映画」は、「大人も子供も楽しむことができる映画」という意味も含めているなりね。 子供だけが楽しめる作品に加えて、大人も子供も楽しめる作品ということ。 前者は昨日コ○助が挙げた「友だちのうちはどこ?」(アッバス・キアロスタミ監督)、「ニューシネマ・パラダイス」(ジュゼッペ・トルナトーレ監督)、「ポネット」(ジャック・ドワイヨン監督)といった作品。 後者は「ハリー・ポッターと賢者の石」や「ホーム・アローン」(共にクリス・コロンバス監督)、「ぼくらの七日間戦争」(菅原比呂志監督)といった作品が挙げられるのではないかと。 明確に分けているわけでは無いなりが、恐らくコ○助は後者のタイプの作品があまり好きではないようなり。 「ぼくらの七日間戦争」は小学生時代に宗田理(原作)のファンだったこともあって、リアルタイムに公開されていたのを観た時には面白かったように思うなりが、大人になって数回観るチャンスがあったものの、何だか鑑賞に堪えなくて途中で観るのを止めてしまったことがあったなりよ。 やはり子供の頃と大人になってからでは、同じ作品でも受け止め方が相当変わってくるようなり。 で、2000年に公開された「ジュブナイル」。 この時既に「ハリウッド女優」の称号を得ていた鈴木杏を主演に、他の子役3人、香取慎吾、酒井美紀を軸に話が展開されるなり。 つまり、子供4人がメインの「子供映画」なりね。 ストーリー的には森の中で見つけた小型ロボット「テトラ」と子供たちの友情物語といったところなりが、そのストーリーからも分かるように、決して「大人向けの映画」では無い。 ただ、監督の山崎貴監督という人は日本でも有数のVFX使いとして注目をされるほど、この作品でのVFXへのこだわりは相当なものがあったようで、その点に関心の高かった大人からは絶賛をされている作品でもあるなりよ。 実際に観てみて。 鈴木杏はTBS系ドラマの「青い鳥」を見ていた時から思っていたなりが、子役としては抜群の「間」の使い方を知っている人で、とてもナチュラルな演技(木村拓哉のような「素にしか見えない芝居」という意味でのナチュラルさではなく、「芝居なんだけど芝居に見えない」というナチュラルさ)をするなりね。 コ○助は決して鈴木杏のファンでは無いなりが、でも昔から他の子役とは違う次元にいたかな、と。 そこらへんが「ハリウッド女優」に成り得た由縁なのかもしれないなりが。 「ジュブナイル」も例外ではなく、やはり他の子役3人とは次元が違うように思うなり。 そのため、「ジュブナイル」全般の画面が引き締まっているのか、観る前に抱いていたイメージよりは鑑賞に堪えうる作品だったなりね。 やっぱり演技がしっかりしているというのが、グッと入り込んで観るには最低の条件になるじゃないなりか。 そういう意味では、「ジュブナイル」は「子供向けの映画」ながら、観やすいものだったなり。 ストーリーは・・・まあ後にして(笑)。 VFXは2年前という公開時期を考えるとやはり凄いのかな、と。 ハリウッド映画には遠く及ばないのは予算的に仕方ないとしても、日本映画としてここまでやれるようになったのか、という驚きは確かにあるなり。 ただ、VFXに頼りすぎている感も。 「ジュブナイル」は「まずVFXありき」で製作されていることもあって、肝心のストーリー部分が甘いように思うなりよ。 VFXがストーリーの甘さから子供の目を反らすには役立っているなりが、大人の目はそう簡単に反れない。 そう感じてしまったなり。 そういえば、山崎貴監督の監督第二弾として、この夏鈴木杏と金城武が主演した「Returner リターナー」が公開されたなりね。 キャスティング的には「子供映画」では無さそうなりが、鈴木杏がまだ中学生(&童顔)ということを考えれば、まだまだ「子供映画」の領域なりか。 また、実際に観た人の感想を聞くとやっぱり「子供向けの映画」という感想を持つ人が多かったなり。 全体的にはやはりVFXに救われている作品という印象が強いようで、ストーリー的には「・・・」と感じる人が多いみたいなりね。 まあそこら辺は、山崎貴監督が技術畑から出てきた監督なので、仕方ないのかもしれないなりが。 VFXの進歩は凄い。 きっと山崎貴監督の腕も凄いのだと思うなり。 それだけに、そこにしっかりとしたストーリーが加われば、もっと大人の鑑賞に堪えられる作品を作ることができるだろうに。 そう思うと、惜しい。 実に惜しいなぁ、と感じてしまうなりよ。 今後山崎貴監督はまだまだ映画製作に携わっていくと思うなりが、その部分さえ改善されれば、単なる「子供向けの映画」の域を抜けることができるだろうに。 そんな事を「ジュブナイル」を観ながら思っていたなり。 まあ感じ方は人それぞれ。 手放しで絶賛する人もいるかもしれないなりが、コ○助はそう感じた、ということで。 皆さんは子供が主演している「子供映画」、どんな作品が好きなりか?
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