「カット&ペーストでこの世界を生きていく」の著者死去

2019/02/08 17:40 Written by Narinari.com編集部

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日本最大級の小説投稿サイト「小説家になろう」において2016年に行われたツギクルブックス創刊記念大賞で、大賞を受賞した「カット&ペーストでこの世界を生きていく」の著者・咲夜さんが、亡くなったことがわかった。

ソフトバンクグループで、ネットサービス事業や出版事業を行うツギクルは2月8日、公式サイトに「咲夜先生 ご逝去のお知らせ」を掲載。

「2019年1月27日、『カット&ペーストでこの世界を生きていく』の著者・咲夜先生がご逝去されました」「ここに心より哀悼の意を表し、生前の弊社レーベルでのご貢献に深く感謝を申し上げるとともに、謹んでご冥福をお祈り申し上げます」と訃報を伝えている。

また、編集部名義で、「2017年6月に刊行した『カット&ペーストでこの世界を生きていく』は咲夜先生のデビュー作、またツギクルブックス創刊記念大賞の大賞受賞作ということもあり、大変思い出深い作品です。生前の打ち合わせでも、ファンタジーやゲームに対する深い知識、キャラクターへの愛情の深さがうかがえることが多く、わっふるのことを笑顔で話す咲夜先生の姿が忘れられません。この度の早すぎるご逝去についてはいまだに気持ちの整理ができていませんが、作品に登場するキャラクターたちはいつまでも読者の心に残るはずです。ご冥福をお祈りいたします」とコメントした。

咲夜さんは2017年4月1日、東京・新橋の駅で脳出血を発症し、長期入院。Twitterによると、左半身麻痺が残り、自宅にて療養を続けていたという。昨年12月には「小説家になろう」サイト内で同作の休載を告知。「昨年の私の病気以降、不定期更新及び、誤字などでご迷惑をおかけしております事お詫び致します」「病気に倒れ私は多くの物を失いました。入院生活で心が折れそうになったとき、私を助けてくれたのは読者の皆さんの声援や励ましの声でした」などとつづり、今年1月には連載再開時期を「3月から」と告知していた。

ツギクルブックス創刊記念大賞の特設サイトに掲載された“総評”では、「カット&ペーストでこの世界を生きていく」について「まずタイトルの付け方が目を引きました。これまでのファンタジージャンルにはない『カット&ペースト』という言葉を用いることで、読者に対して疑問と興味を植え付けています。テンポの良い文章とスピーディーなストーリー展開は、幅広い読者に支持されるレベルにあり、時に読者の期待を裏切る展開が用意されている点も『読者の想像を超える』という意味ではプラスに働く要素と言えます」と評していた。

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