2018/11/09 00:31 Written by Narinari.com編集部
な、なんと…深夜0時撮影終わりで自宅に帰ると、ベランダの壁でハラビロカマキリが産卵しているではないか!去りゆく秋の物悲しさそのままに、黒く傷付いたその翅の揺らめきは、何としても次の世代の命を残すために、最後の力を振り絞っている執念のようにも思える。 pic.twitter.com/W4xPssM99U— 香川照之 (@_teruyukikagawa) 2018年11月8日
な、なんと…深夜0時撮影終わりで自宅に帰ると、ベランダの壁でハラビロカマキリが産卵しているではないか!去りゆく秋の物悲しさそのままに、黒く傷付いたその翅の揺らめきは、何としても次の世代の命を残すために、最後の力を振り絞っている執念のようにも思える。 pic.twitter.com/W4xPssM99U
この卵が、厳しい冬の間いくつもの生命を繋ぎ、やがて新しい子供達を世に送り出す母体、フワフワのベッドとなるのだ。神秘はいつもこうして目の前に突然現れる。外はもうだいぶ寒い。しかし虫たちは今日もーー生命を繋ぐために懸命にこの地球という星に食らいついているのだ。 pic.twitter.com/Le4j5XXtfs— 香川照之 (@_teruyukikagawa) 2018年11月8日
この卵が、厳しい冬の間いくつもの生命を繋ぎ、やがて新しい子供達を世に送り出す母体、フワフワのベッドとなるのだ。神秘はいつもこうして目の前に突然現れる。外はもうだいぶ寒い。しかし虫たちは今日もーー生命を繋ぐために懸命にこの地球という星に食らいついているのだ。 pic.twitter.com/Le4j5XXtfs
翌朝…朝5時45分、仕事のために起床すると、予想通りメスカマキリはそこにいなかった。もしや、力尽きて階下に落ちているのではないか…と恐る恐る下を見ても、虫の姿はどこにもないーー。外は11月の早朝の寒さが立ち込めている。ーー母親は果たして元気なのだろうか? pic.twitter.com/OPWUoUWj68— 香川照之 (@_teruyukikagawa) 2018年11月8日
翌朝…朝5時45分、仕事のために起床すると、予想通りメスカマキリはそこにいなかった。もしや、力尽きて階下に落ちているのではないか…と恐る恐る下を見ても、虫の姿はどこにもないーー。外は11月の早朝の寒さが立ち込めている。ーー母親は果たして元気なのだろうか? pic.twitter.com/OPWUoUWj68
彼女に残された時間は、いずれにしてももうほとんどないだろう。しかし、ここに、新しい生命を何百個も蓄えた卵嚢がある。朝の薄日に照らされ出すと、それは薄いガンメタの緑色の嚢胞が奥に潜んでいるようにも見えるのだった。 pic.twitter.com/6Ia5JhXDQP— 香川照之 (@_teruyukikagawa) 2018年11月8日
彼女に残された時間は、いずれにしてももうほとんどないだろう。しかし、ここに、新しい生命を何百個も蓄えた卵嚢がある。朝の薄日に照らされ出すと、それは薄いガンメタの緑色の嚢胞が奥に潜んでいるようにも見えるのだった。 pic.twitter.com/6Ia5JhXDQP
時間が経てば黄色く変色するカマキリの卵も、この世に生成された翌朝には、未来の要塞のような緑色の光を放っているのだ。— 香川照之 (@_teruyukikagawa) 2018年11月8日
時間が経てば黄色く変色するカマキリの卵も、この世に生成された翌朝には、未来の要塞のような緑色の光を放っているのだ。
仕事に行く時間だ。私はこの、命が詰まった卵嚢にひと時の別れを告げる。昨晩、私の家のベランダに天から来た、思わぬ奇跡ーー帰宅すれば否応なく私は知るだろう、今日から私が窓から眺める景色は、昨日とは全く違うものになっていることをーー。— 香川照之 (@_teruyukikagawa) 2018年11月8日
仕事に行く時間だ。私はこの、命が詰まった卵嚢にひと時の別れを告げる。昨晩、私の家のベランダに天から来た、思わぬ奇跡ーー帰宅すれば否応なく私は知るだろう、今日から私が窓から眺める景色は、昨日とは全く違うものになっていることをーー。
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