メンバー全員が現役パイロットという異色の5人組バンド・TOLIPが12月17日の“飛行機の日”に、1stアルバム「空へ」を発売した。
TOLIPは、某航空会社所属の現役パイロット5人によって1999年に結成されたバンドで、パイロットが普段最も身近に感じる「空」をテーマにした楽曲を制作。軽やかなメロディと澄んだボーカル、前向きな歌詞が特徴で、2000年にはANAのCMソング「コントレール」をリリースしている。作詞・作曲もメンバーが担当しており、今回、激務の傍らで書き溜めてきた楽曲群を1stアルバムという形でリリースした。
アルバム「空へ」は、1903年にライト兄弟が人類初の動力飛行に成功した12月17日“飛行機の日”に発売。10曲すべて「空」を題材にしており、希望や旅立ちをイメージさせる楽曲を中心に、中には機内アナウンスやエンジン音が収録されるなど、現役パイロットによるバンドならではのアルバムに仕上がっている。
特に、10曲目に収録されているボーナストラック「Cockpit Preparation」は、離陸前のコックピット内で繰り広げられる管制塔とのやり取りがリアルに再現。40万人ともいわれる航空ファンには堪らない1曲だ。
また、CDジャケットやロゴなどのアートワークは、日本に2人しかいないエアラインデザイナーの1人で、フジドリームエアラインズ(静岡空港を拠点による地域航空会社)の機体デザインを手掛ける大山佶鎬氏が担当。ミュージックビデオ(//www.youtube.com/watch?v=jSoFGwZAbJc)にも大山氏がデザインしたTOLIPエアラインが登場し、ドローンで制御され、公園や商店街、高架下など、日本中を飛び回る様子を楽しめる。
今回のアルバムについてメンバーは「残念ながらパイロットという職業はお客様に直接お話ができる職業ではありません。夢に向かって頑張っている方や悩みを抱えている方を勇気づけ少しでも背中を押すお手伝いができないか、操縦席でいつも抱いているそんな想いをこのアルバムに込めています」とコメントを寄せた。
なお、印税収入は全額をUNICEFに寄付するほか、子供たちに飛行機の良さを知ってもらうといった航空業界の未来への発展のために使用するという。