YUKIツアーが大盛況の中で幕、約3年ぶりの日本武道館公演で。

2015/11/23 18:31 Written by Narinari.com編集部

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10月4日の幕張メッセからスタートした約4年ぶりのアリーナツアーとなった「YUKI LIVE dance in a circle '15」(追加公演を含む4か所7公演)のファイナル公演が11月19日、日本武道館で行われた。YUKIが武道館のステージに立つのは、2012年に行ったソロデビュー10周年記念のツアーでもあった「BEATS OF TEN」のファイナル公演以来、約3年ぶり。また、YUKIは昨年9月に7thアルバム「FLY」を発表後、「Flyin' High」ツアー(2014年10月〜2015年1月)、「Dope Out」ツアー(2015年3月〜7月)、そして今回のアリーナツアーと、それぞれコンセプトの異なる3本のツアーを行ってきたこともあり、今回ファイナル公演となった日本武道館公演は、この1年間ずっと歌い続けてきた彼女の集大成を見せたライブとなった。

ステージを隠していた黒い半円錐がバンドの演奏を合図にゆっくりと180度反転すると、半円の舞台上に凛とした姿のYUKIの姿が目に飛び込んできた。その瞬間、武道館は大歓声と拍手に包まれ、1曲目「プリズム」から会場内の温度は一気に上がった。新しいアルバム「FLY」収録曲に限らず、メニューには「tonight」「ふがいないや」「JOY」など新旧織り交ぜた楽曲がずらりと並んでいたが、歴代のバンマスが集結した今回のバンドは、YUKIの歌、YUKIのタイミング、YUKIの動きにすぐさま反応し、YUKIが先導するバンドサウンドが大きな塊となって力強く鳴り響いた。

ここのところのツアーでYUKIは、エレキギターやドラムなどに挑戦していたが、今回のツアーでは「好きってなんだろう…涙」でサンプリングマシーンに挑戦。この曲は彼女の声をいくつも重ねてレコーディングされていたが、ライブでは観客の前で自分の声をいくつもサンプリングしていく姿を見せた。

反転する円形のステージは、YUKIとバンドのみがステージに立った前半と、そこに14名のストリングスと5名のホーンが加わった中盤以降ではまったく景色が異なる背景を作り、ライブアレンジにおいても鮮やかな変化を見せた。中でもYUKIとストリングスのみで披露した「Home Sweet Home」が作り出した荘厳な世界と白いドレス姿のYUKIの歌には、観客も完全に惹き込まれていた。

また、ライブ後半への入り口を開いた「恋愛模様」ではバンドの生演奏は続いたまま曲の途中にコミカルでかわいらしい映像を挟み込み、YUKIのライブに対する遊び心も感じられた。

MCでは「今日は私、どうなるかわからない。おかしくなっても止めないでね(笑)」と言いながらもも、アップテンポの曲がずらりと並んだライブの後半はノンストップで歌い、心のままにダンスをし、くるくると軽やかにまわっていた。そして、まさにこの1年間ライブで歌い続けてきた声、ライブが大好きなYUKIの声を皆の元へ力強く放った。

最後の曲「WAGON」を歌い終え、会場を何度も見渡したYUKI。観客の姿をずっと見ていたいと、反転するステージの端っこから身を乗り出し、「みんな、大好きだよー!」と大きく手を振る一幕もあった。

今回のツアーはどの会場でもアンコールがなかった。それは本編のみで今のYUKIをすべて見せる、すべてを伝えるという決意があったからだろう。そして、YUKIはその決意どおりのライブをやったのだった。

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