早稲田大学エジプト学研究所(所長・近藤二郎文学学術院教授)は1月6日、エジプト・アラブ共和国南部のルクソール市対岸(ナイル川西岸)で、色鮮やかな美しい壁画が描かれた、保存状態の極めて良い岩窟墓を発見したと発表した。

この墓は、これまで存在が知られていなかった未知のもので、描かれている壁画や碑文から、古代エジプト新王国ラメセス朝時代のものと見られるという。

また、墓の被葬者は「ムウト神殿の醸造長」の称号を持つコンスウエムヘブという人物とのこと。

こうした保存状態の良い未知の岩窟墓が新たに発見される例はほとんどなく、同大学は「学術的にも非常に価値の高いもの」としている。

今回の岩窟墓は、早稲田大学エジプト学研究所が2007年12月以来実施している、新王国第18王朝アメンヘテプ3世時代の高官ウセルハト墓(テーベ岩窟墓第47号)の第7次調査中に発見された。
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