「DUNE」は、「スター・ウォーズ」「エイリアン」「マトリックス」「プロメテウス」などの元ネタとも言われる、映画史上最も有名な“実現しなかった映画”。スタッフにバンド・デシネのカリスマ作家メビウス(キャラクターデザインなど)、SF画家のクリス・フォス、「エイリアン」「トータル・リコール」のダン・オバノン(特撮)、H・R・ギーガー(デザイナー)、キャストにサルバドール・ダリ、ミック・ジャガー、音楽にピンク・フロイドなど、驚異的な豪華メンバーが集っていた作品だ。しかし、残念ながら撮影を前にして企画は頓挫してしまい、世に送り出されることはなかった。
その後、1984年にデヴィッド・リンチによって、同じ原作小説の別作品「デューン/砂の惑星」が制作され、ホドロフスキーの「DUNE」は幻の作品に。ただ、後にダン・オバノンはここで集めたスタッフを再集結させ、「エイリアン」(リドリー・スコット監督)を企画するなど、その後の映画界に多大な影響を与えた。
今回公開が決定した「ホドロフスキーのDUNE」は、ホドロフスキー本人やプロデューサーのミシェル・セドゥ、H・R・ギーガー、ニコラス・ウィンディング・レフン監督などのインタビューと、膨大なデザイン画や絵コンテなどの資料で綴る、映画史上最も有名な“実現しなかった映画”ホドロフスキー版「DUNE」についての、驚愕、爆笑、感涙のドキュメンタリーだ。
「ホドロフスキーのDUNE」、および監督最新作「リアリティのダンス」は2014年、劇場公開。