◎約160件の報告を公開、規制論も
今回、公表されたのは2004年1月〜12年10月下旬にFDAに報告された4種類のエナジードリンク(「5-Hour Energy」「Monster」「Rockstar」「Red Bull」)に関する有害事象。
製品ごとに気分不良や顔面紅潮、睡眠障害や体重減少などのほか、悪心、血圧不安定や心筋梗塞、心停止、血中カフェイン値の上昇や電解質異常などで救急治療室(ER)受診や入院に至ったとの報告、死亡例も複数含まれている。公開された有害事象は全部で160件余り。ただし、これらの報告は症例の背景やエナジードリンクの摂取量など詳細な情報が含まれていないため、エナジードリンクとの関連は明らかにできないとFDAは説明している。
エナジードリンクについては昨年、米国小児科学会が「多量のカフェインが含まれており子供の摂取は危険」との声明を発表している。
11月15日付の米紙「New York Times」によると、レポート公開は同紙をはじめとするメディア報道がきっかけだった模様。FDAの担当官は、情報公開は「透明性を高める取り組み」としながらも、製品に問題があることを示すものではないと付け加えている。また、一部ではエナジードリンクに規制が必要ではないかとの意見も出始めていると紹介されている。
※この記事(http://kenko100.jp/news/2012/11/21/02)は、医学新聞社メディカルトリビューンの健康情報サイト「あなたの健康百科」編集部(http://kenko100.jp)が執筆したものです。同編集部の許諾を得て掲載しています。