本作は、冲方丁が2010年に発表し、「第7回本屋大賞」「吉川英治文学新人賞」を受賞した同名タイトルの文庫版。江戸時代前期、日本初の独自の暦を作る大事業に挑んだ主人公・安井算哲(後の渋川春海)の生涯を綴った時代小説だ。これを「おくりびと」の滝田洋二郎監督がメガホンを執り、V6・岡田准一の主演で映画化。作品とも関連の深い金環日食などの天体イベントが多くある今年に合わせて2012年の公開が決まった。
映画公開に向け、先週より監督や出演者のメディア露出が増え、特別番組もオンエア。さらに今週は作者の冲方丁自身にスポットを当てた特集などもあり、公開後となる来週以降の伸びにも期待がかかる。
なお、この「天地明察」にも重要人物として登場する水戸光圀を描いた冲方丁の最新作「光圀伝」も、今週はBOOK(総合)部門で22位と初TOP30位入り。そのほか今週の文庫部門は「俺の妹がこんなに可愛いわけがない11」「魔法科高校の劣等生7 横浜騒乱編下」(共にアスキー・メディアワークス)の人気ライトノベル最新巻が初登場で1位、2位を獲得。そして石田衣良「PRIDE 池袋ウエストゲートパーク10」(文藝春秋)が6位にランクインした。