中国メディア金融網などによると、この騒動が起きたのは8月中旬のこと。夕飯を食べに広東省広州市のマクドナルドを訪れたある客が、スパイシーチキンバーガーセットを注文したところ、以前食べたものと味が異なると感じたという。スパイシーチキンバーガーはもともと辛さが売りのメニューだが、その辛さが妙に強い印象を受けたことから、最終的に警察へ通報するという行動に出たそうだ。
結果、店では騒動となり、当時現場にいたほかの客によって微博(中国版ツイッター)を通じて拡散。多くの人が知るところとなった。
同店のマネージャーが地元紙に明かした話では、「確かに騒動はあった」とのこと。通報した客は警察に「以前食べたスパイシーチキンバーガーはそれほど辛くなかったが、今回食べたものは辛過ぎる」と事情を説明したという。
それにしても、なぜ味が異なることの通報先が警察だったのだろうか。この客は「マクドナルドやケンタッキーのような世界的なファストフード店は、味や量、品質が必ず統一されていなければならない。食材の加工過程などで問題が起きたのではないか」との考えから、警察に訴えたものと見られている。
ちなみに、「味が違う」との指摘に対し、店側はセットの交換を申し出ているが、客はこれを拒否。微博や報道などにより一連の話がネットユーザーの知るところとなると、「たかだか17.5元(約215円)のセットなんだから、味が気に入らないならば帰ればいいだけだろ」「警察を何だと思っているんだ」と、客への批判が殺到した。
それでも、中国のマクドナルドの品質に疑問を投げかけながら、客を擁護する声も一部ではある。あるネットユーザーは「確かにポテトとかすげぇしょっぱいときあるな」、また別のユーザーも「ときどき肉の硬さが違う」と不満を告白。さらには「ここが中国である以上、外国ブランドと言えども品質なんて期待するほうがおかしい」などと、自虐的な声も挙がっている。