米放送局CBSアトランタによると、この一件が起きたのは7月30日のこと。ジョージア州ニューナンで暮らす8歳のカーリー・パーガちゃんと5歳のレイシーちゃん姉妹は、友だちと3人で飼い犬を連れ、午後4時頃に散歩へ出かけた。向かったのは、家の近くに茂る森の中。ひとしきり散歩を楽しむと、3人は家に戻ろうと「道に従った」つもりで歩き始めたのだが、2時間以上歩いても森の中から抜け出すことができない。「迷子になった」と悟った3人は、恐怖心に襲われた。
その頃、いつまでも帰って来ない姉妹に不安を覚え始めていた両親。「寄り道をするような子たちではない」と話す父デイビッドさんだが、近所をあちこち探し回るも見つけられず、3人が迷い込んだ森の中にも入ったという。しかし森を通り抜ける間、呼び掛けた父の声に反応は一切なく、結局娘たちを見つけられぬまま帰宅。いよいよ不安を抑えきれなくなった母レベッカさんが警察に通報し、消防も含めて3人の捜索が始められた。
さらに事情を知った近所の人たちも大勢協力し、3人の捜索が大々的に開始。その中に、パーガさん一家の向かいに住む男性もいた。彼は飼っていた3歳でメスのチワワ、ベルと一緒に活動に加わり、辺りを探し始めたそう。すると、姉妹と「毎日遊んでいる」ベルが「尻尾を元気よく振りながら」走り始め、男性もその後を必死に追いかけていった。
そして、父も探した森の中を駆け抜けていったベルは、誰よりも早く迷子になっていた3人を発見。ずっと仲良くしていた姉妹の匂いを遠くから嗅ぎ分けていたようで、見つけるまでの間は一目散に走り続け、3人が近くにいると分かると男性に飛び付き、注意を促したという。3人は多少動揺した様子を見せていたというもののケガはなく、ベルは早期解決に大きな貢献を果たした。
「ベルは娘たちをよく分かっているの」と語った母レベッカさん。「近所に住んでいてくれたのは本当に天の恵み」と感謝しきりのようだ。