中国紙武漢晩報などによると、今回採用条件に特定の星座を設けていたことがわかったのは、広東省広州市にあるサッシ会社。同社は3月4日、中南財政経済政法律大学の学生向け就職サイトに求人情報を掲載したが、そこには「おとめ座限定」とする、学生や大学関係者を驚かせる採用条件を記していた。
同社が「おとめ座限定」で募集していたのはCADや窓のデザイン経験があるデザイナー。ほかにも「うお座は不可。おうし座とさそり座、おとめ座を優先」とする営業職の募集もあった。しかし、これには多くの学生から不満が噴出。結果としてすぐに削除される運びとなった。
中国では近年、企業が採用条件に星座を指定して物議を醸すケースがたびたび伝えられており、もはや珍しいものではなくなりつつある。今回の一件についてメディアに意見を求められたある学校関係者によると、最近の求人では「飲酒の可否」「特定の血液型」「既婚者」「就職後数年間は結婚しない人」「都市戸籍保持者」など、星座以外にもさまざまな採用条件を設けているケースが無数に存在しているそうだ。
もちろん、こうした風潮には専門家も警鐘を鳴らし、企業側に自省を求めているが、多くの中国人大学生が就職難に陥っている今、“企業の言いなり”にならざるを得ない求職者の厳しい立場を如実に表しているとも言えそうだ。