英紙ベージングストーク・ガゼットや英放送局BBCなどによると、11月5日、英南部にあるAAベージングストーク支部に勤めるアンディ・スミスさんは、1件の援助要請を受けた。車が動かずに困っているという所有者のもとへ、スミスさんはほかのスタッフと共に現場へ急行。木の下に停まっていたその車は、ザッと見た感じでは「特に何の異常もなかった」そうだ。
しかし、実際にアクセルを踏んでみると、確かにエンジンは動いているものの「パワーがなく」進まない。当初、スミスさんらスタッフは「ターボに関係する問題ではないか」と疑ったものの、そこに異常はなかった。そのほか、車が動かない場合に調べる箇所をくまなくチェックしたものの、結果はすべて異常なし。自動車整備のプロの経験則が当てはまらないケースに、スミスさんらは20分間車を調べ回ったという。
そして、さらに細かく調べようと「ボンネットを開けてエアフィルターを外した」(BBCより)スミスさんは、空気吸入口を覗いてようやく車が動かない原因を突き止めた。
そこにあったのは、約200個のどんぐり。なんとたくさんのどんぐりが「吸入口やパイプに押し込まれていた」という。どうやらこの車の空気吸入口をどんぐりの隠し場所に最適と考えた付近のリスたちが、木から集めたどんぐりの貯蔵庫として活用した結果、車はパイプを塞がれて動かなくなってしまったようだ。
やっと見つけた原因がリスの仕業と判明し、「みんな笑いが止まらなかった」(ベージングストーク・ガゼット紙より)と明かしたスミスさん。その後、携帯用の小型掃除機でどんぐりをきれいに吸い上げると、車は順調に走るようになった。まさかの行動を見せたリスたちに対し、スミスさんは「ほかの隠し場所を見つけておくれ」とお願いしたいそうだ。