この動画は、親友の間柄というギャビン・フリーさんとダン・グルッチーさんが撮影した「The Slow Mo Guys - Giant 6ft Water Balloon」(http://youtu.be/j_OyHUqIIOU)。2人が初めてハイスピードカメラを使ったのは、2004年頃までさかのぼる。「友だちに水風船を投げる」(英紙デイリー・メールより)様子を撮影し、それをネットで公開したのだが、このときはあまり手応えを感じるような反応もなく、いつの頃からか存在を忘れてしまったという。ところがその後、自分たちの知らないサイトで動画が紹介されたことをきっかけに、再生回数が数十万回となっているのをフリーさんが発見。超スローモーション動画にはニーズがあると理解した2人は、「The Slow Mo Guys」なるユニットを組み、新たな作品の撮影に取りかかった。
「The Slow Mo Guys」の活動は2010年から本格的にYouTubeへの投稿を始め、「サッカーボールを顔面に当てる瞬間」や「水滴が水面に落ちた瞬間」など、これまで23の動画を公開している。いずれも再生回数は数十万から100万回以上の人気動画となっているが、その中でもズバ抜けて再生回数が伸びているのが、5月3日に投稿された巨大水風船を使った作品だ。投稿から1か月弱で340万回を超えており、その数字は現在も増え続けている。
舞台はよく晴れて暖かそうな家の庭で、2人が用意したのは幅約1.8メートルまで伸ばすことができるオレンジ色の巨大水風船。これにホースでどんどん水を入れていくと、途中から上に飛び乗り、楽しそうに戯れ始める。その体が乗った瞬間、水風船がどのように揺れているのかをハイスピードカメラで撮影したのが、この動画の内容だ。
ボディープレスのように元気よく水風船目がけて飛んだかと思えば、近くの木によじ登って水風船にダイブするなど、子どものようにはしゃぐ赤いTシャツ姿のフリーさんを見ているだけでも楽しいこの作品。それでも全く割れない水風船の表面はスローモーションで見ると激しく波打っており、まるで巨大なスライムがうごめいているかのようだ。楽しそうな雰囲気に加え、こうした肉眼では見ることができない細かな動きを見られるのが、この動画が人気を呼んでいる要因なのだろう。
そして、極めつけはウォーターベッドかと思うほど大きくなった水風船に、2人が一緒に飛び乗るシーン。それまでフリーさん1人ではびくともしなかった水風船は、ここではさすがに耐えきれずに破裂し、2人揃って水浸しになってしまう。スローモーションでは、割れた瞬間の水風船の表面が一気に裂けていき、しぶきとなった水が四方八方へ飛び散っていく様をじっくりと見ることができる。
こうした映像は「The Slow Mo Guys」チャンネル(http://www.youtube.com/user/theslowmoguys)で公開されたほかのいろいろな作品でも見ることができるので、興味のある人はぜひご覧になってみてはいかがだろうか。