米放送局ABC系列WSIL-TVによると、問題の端末に出くわしてしまったのは、イリノイ州マリオンに住むジェイ・ハーディンさん一家。ハーディンさんは娘たちの希望を受けて、先日、米コビー社製のタブレット端末「Kyros」を購入し、2人にクリスマスプレゼントとして渡した。欲しかったモノをもらい、2人は喜んで端末を操作。すると、12歳の妹の端末にはおかしな2つのアイコンが表示されていることに気が付いた。
音楽やメールなど多くのアプリケーションが並ぶ中、ひときわ目立つ色っぽいアイコンに目を留めた12歳の少女。そこに記されていたのは大人の男性を誘うような、いかにもアダルトなタイトルのアプリケーションだ。これに驚いた妹は、父親にすぐ声を掛けたそう。話を聞いた父親は「彼女がからかってるのかと思った」そうだが、画面を見て父もビックリ。もう1台を楽しんでいた姉からもすぐに端末を取り上げ、2人へのプレゼントは再び箱の中にしまわれてしまった。
端末を買ったときに箱は未開封の状態で、パッケージシールも無傷だったと確信しているハーディンさんは、予めインストールされていたと怒り、クリスマスが明けてすぐの12月27日にコビー社に連絡。しかし、コビー社側はプリインストールの見方を否定し、この色っぽいアプリには関与していないとの立場を強調している。
結局、アダルトと関連のアプリがなぜハーディンさんが買った端末に入っていたのか、はっきりした原因は今のところ分かっていない。コビー社はこの点について「誰かがハーディンさんの前に購入して、いくつかのアプリをダウンロードした後に店に返品した」可能性を考えているという。しかし、ハーディンさんが端末を購入した店にWSIL-TV局が直撃したところ、経営者は「どの端末にも問題は見られなかった」と回答したそうだ。
“なぜ”に対する明快な答えはなく、モヤモヤしたままの今回の問題。ただ、ハーディンさんはとりあえず2台の端末は新しい「Kyros」に交換して、娘たちに渡すつもりだという。