米紙シカゴ・サンタイムズや英紙デイリー・メールなどによると、この話の主役は、半年前にオーストラリアから米国へ留学したレイ・テイラーさん。12月7日の午後、クリスマスムードに包まれたシカゴで、彼女は友人らと共に外出をしていた。そして、毎年大きなクリスマスツリーが飾られる広場でその雰囲気を存分に楽しんでいたという。
そんな彼女らに近づいて来たのは、着ぐるみのトナカイ。ムードを盛り上げるかわいらしい姿のトナカイを目にして、テイラーさんもツリーをバックに写真を撮るなど大はしゃぎだった。するとトナカイは、テイラーさんに腕を巻きつけたり、頭を触ったりと、何やらなれなれしい行動を取り始めたそう。これにテイラーさんは「いい加減なトナカイね」(シカゴ・サンタイムズ紙より)と、すっかりテンションが下がってしまった。しかし、トナカイと彼女の友人にしてみれば、この状態は“してやったり”だったのかもしれない。
彼女にまとわりついたトナカイはその直後、慣れない着ぐるみに「苦労しながら」片膝を付き、指輪を取り出して突然のプロポーズ。訳が分からないテイラーさんを前に友人が着ぐるみの頭を取ると、現れたのはオーストラリアにいるはずの、遠距離恋愛中の恋人シェーン・ファロンさんだった。4年前パースで出会って以来交際を重ねてきた2人。半年前にテイラーさんが米国へ留学してからは、出来得る限り顔を合わせる時間を作り、関係を深めていたという。
このとき彼氏が「オーストラリアにいると思っていた」テイラーさんは、その顔を見て仰天。それでも状況をすぐに飲み込むと、彼女は彼の祖母から伝わるというダイヤモンドの婚約指輪を受け取り、プロポーズを快諾した。驚きと喜びで涙を流すテイラーさんと、プロポーズを成功させたファロンさんの姿に、周囲で2人の様子を見ていた多くの人たちからは拍手喝采。その祝福に包まれながら2人はその場で唇を重ね、幸せを噛みしめていたという。