10月24日付でYouTubeに投稿された「fainting goat kittens - original video」(http://www.youtube.com/watch?v=9CC_9aFuEkA)に映っているのは、小さな2匹の子猫、茶柄のチャーリーと白黒の毛をしたスパイク。動画は10月30日現在で再生回数100万回を突破している。この子猫たちは、共に先天性の筋緊張症を患っていると投稿者は説明しており、音などに驚くと筋肉が収縮してしまい、動けない状態になるという。
この症状、一般的にはヤギで起きることが知られており、国際フェイティングゴート協会は「世界で1万匹の動物がこの症状で苦しんでいると考えられる」(豪紙シドニー・モーニングヘラルドより)と見ているそうだ。2匹の飼い主という投稿者によれば「犬や猫ではまれ」で、協会はこの病が「動物の寿命に影響を及ぼすとは考えられていない」(同)との見解も示している。
チャーリーとスパイクの場合、何かに驚くと1分間は動けない状態になるため、「歩けはするが、走ったりジャンプしたりはできない」。ただ、それ以外の日常の行動はほかの猫と同じらしい。
しかし、この猫に突然の悲劇が訪れてしまう。動画が公開されて間もなくの10月27日、スパイクが呼吸不全を起こして命を落としたというのだ。複数のメディアがこの話題を伝えると、YouTubeには「かわいそう」「涙が出る」といった声が多く寄せられ、また、投稿者も「大好きなスパイクのために最善を尽くしたが、重すぎる病気だった」と記し、励ましのコメントをしてくれたユーザーに「とても感謝します」と気持ちをつづっている。
一方のチャーリーは、今も投稿者の「ひざの上に座り、満足そうにのどを鳴らしている」と元気な様子。この後、ロンドンにある王立獣医カレッジで治療を受け、「うまくいけば、通常の生活を送れるようになる」そうで、スパイクの分までチャーリーには頑張って欲しいところだ。