アラブ紙アル・ハヤートによると、この女性は、ある5つ星ホテルに宿泊したところ、数か所を蚊に刺されたそう。その結果女性は「病気になった」と主張し、ジッダの裁判所に500万リヤル(約1億2,000万円)の損害賠償を求めて、ホテル側を訴えた。
女性は「蚊に刺された箇所は赤くなり、激痛を伴った」(ロシア通信社ノーボスチより)と話しており、診察を受けた医者からは「病院で処置を行うよう勧められた」と説明されたという。苦情を受けたホテル側は、お詫びとしてスイートルームの提供を申し入れたが、怒りが収まらない女性はこの提案を拒否し、今回の訴訟に繋がった。
「問題を収めようとするスタッフのすべての試みは、無駄に終わった」とも伝えられており、ホテル側は5つ星の威信にかけてさまざまな提案を行った様子。5つ星ホテルのスイートルームというだけでも多くの人が納得しそうなものだが、それすらも受け入れないほど女性の態度は硬化し、高額な損害賠償請求という結果になってしまったようだ。
現在、女性が「訴えを起こした」とホテル側に通知した段階だそうで、これから裁判が行われていく模様。日本では「蚊に刺された程度で……」と思ってしまいそうな話だが、海外では蚊を媒介にした伝染病の危険性も心配されるだけに、その受け止め方を単純に比較するのは難しいところかもしれない。