問題視されている点はいくつかあるが、そのひとつは「My Minx」の中に養子縁組センターなるものが存在していること。そこではベトナムやインド、カンボジアなどから子どもを仮想通貨で“買う”ことができる。しかもそこで“販売”されているのは、好物や出身地などから、アンジェリーナ・ジョリーやマドンナの養子を連想させる子どもたちで、この感覚に疑問を呈している欧米メディアは多い。
また、ゲーム内では色気のある下着を身に付け、パーティーに参加することも可能。その際にはコンドームなどの避妊具を購入する仕組みもある。全体的にゲームの世界観はかなりアダルトな雰囲気が漂っているが、ゲームの利用には年齢制限が設けられておらず、これが特に物議を醸すことになった。
英国で親権運動を展開する団体のスポークスマンは「養子縁組に、モラルや倫理観が必要ないと子どもに思わせる」(デイリー・メール紙より)とゲームを批判。「ゲームは間違ったメッセージを出し、運営者は金を儲けることしか考えておらず、利益のために子どもを利用している」と指摘している。
また、オーストラリアのある財団関係者は「それがファンタジーや遊びであっても、子どもたちを大人の世界に引き込んでおり、長い目で見れば有害」(豪紙ヘラルド・サンより)とコメント。何の年齢制限も設けず、容易にその世界に入り込める子どもへの影響を懸念している。
これに対し、「My Minx」の運営会社は「我々のゲームが子どもたちに悪影響との指摘はナンセンス」(デイリー・メール紙より)、「これは子どもたちのためのゲームではない」「このゲームを子どもが遊んでいることを示すものは何もない」(米放送局ABCより)と反論。現時点では、特に年齢制限などの施策は検討していないようだ。