地元紙から「黄金トイレ」と呼ばれている豪華な公衆トイレは、広東省広州市番禺に建設されたリゾート施設「南奥苑」内に誕生した。「黄金トイレ」の正式名称は「舒心閣」で、外見は中国のお寺、屋根には瑠璃瓦、外壁には陶磁器質壁画が使われているという。また、彫刻がほどこされた紅紫檀が洗面所などの至る場所に使われており、細部にまでこだわった内装がゴージャスな雰囲気を醸し出している。
このトイレが「黄金トイレ」と呼ばれる理由は、実際にトイレの装飾に金が使われているため。同施設には全部で10キログラムほどの金が使われているが、その内の20分の1に当たる500グラムがトイレ部分に使われており、総工費も施設全体の総工費2億元(約26億円)の4%に当たる800万元(約1億500万円)が費やされているという。この金額はこれまで中国に登場した豪華な公衆トイレと比較しても破格の額。そのため、「6つ星トイレ」と表現されることもある。
しかしながら、この「黄金トイレ」の誕生を快く思っていない中国人は多い。中国のあるウェブサイトのコメント欄には「こんなにお金をかけてトイレ作ってどうする?」「下品な成金趣味」といった批判的な意見がズラリと書き込まれており、「黄金トイレ」のウケはイマイチのようだ。ただ、受け入れるか受け入れないかは別にして、こうした話題が「客寄せ」につながるのは事実。同施設のオーナーからしてみれば「してやったり」といったところなのだろう。