今回、注目を浴びている2本のオンラインゲームは、正規版「変型金剛」(以下「変型」)とパクリ版「百変金剛TF」(以下「百変」)。ともに正式タイトルの「変形金剛」とは名前が微妙に異なるが、「変型」は米国の玩具メーカー「ハズブロ」から権利を買い取り、上海のゲーム会社が製作したものと言われている。ゲーム内容は戦略シミュレーションRPGのようで、映画でもお馴染みのロボットたちがそのまま登場。しかしながら、同報道では「本物が出ているだけで、ゲームとしてはありふれている」「“そっくり大賞”を授与するならこのゲーム」と、「期待外れ」のようなコメントを残している。
一方、6月19日にテストサービスを開始した「百変」は、中国3大ポータルサイトの「網易」が3年という月日と巨大な資金を投入して開発したもの。ゲーム内容はオンラインRPGで、4種類の変形ロボットから1種類を選び、宇宙を舞台に敵のロボットたちと戦うというものだ。同報道では「ゲーム性やストーリー性において一定のクオリティを保っている」と評価しており、変形シーンは映画「変形金剛」のように「感動を与えてくれる」出来栄えだという。
このように、同報道では正規版よりもパクリ版のほうが総じて「質が高い」と結論付けており、単純にゲームの質について考えるときは「パクリであるか否かという討論は別問題」とも。確かに、ゲームそのものの面白さを比較するならば「パクリであるかないか」は別問題とも言えるが、パクリに負けてしまった「本物の立場」を考慮すると、少し複雑な結論であるかもしれない。