この少年は、家で魚の水槽を掃除中に尿意をもよおしたため、魚を手につかんだままトイレに入った。すると、用を足している最中に魚が手から滑り落ち、尿道に侵入。さらに、魚は尿管の中を進んで膀胱まで達した。そのため少年の尿管が詰まり、24時間痛みに苦しんだという。信じられない話だが、実は少年が飼っていた魚が問題だった。
少年が飼っていたのは、南米のアマゾン川などに生息するナマズの仲間「カンディル」。大きな魚に寄生して血や肉を食べるという肉食性で、大きな魚のエラから出るアンモニアに反応して近づく。つまり、少年が用を足している最中に手から落としてしまったことでカンディルが尿のアンモニアに反応し、尿道に入り込んだのだ。自身よりもはるかに狭い中も進むことができるため、少年の膀胱まで達してしまった。
病院は当初、医療用の特殊なピンセットでつまみ出そうと試みたが、カンディルがツルツルしてつかめず、尿管結石の際に用いられる尿管鏡を使い摘出した。あまりの出来事に少年がトラウマにならないよう、カウンセリングも行われたという。アマゾン川流域の住民の間では、カンディルによる同じような事例もあり、男女問わず恐れられているのだとか。
米ソーシャルニュースサイト「Digg」ではこの不思議な出来事を伝えるニュースが5月17日に投稿されると、1日半で330件ものコメントが集まった。「これは今まで読んだ記事で最も痛い話だ」「バカな魚に祈りを捧げよう」などの声のほか、「彼は何でトイレに魚を連れて行ったんだ?」というもっともな疑問も。いずれにせよ、カンディルに出会ったら要注意ということだけは覚えておいたほうがよさそうだ。