そのため、投手はもちろんのこと野手も送球時の微妙な感覚に戸惑い、慣れるまでに時間がかかるという障害が起きている。この問題は今回のWBCに限らず、北京五輪など過去の国際大会の前にも起きたことで、そのたびに選手たちの悩みの種になっていた。
この点について3月27日、NPBの加藤良三コミッショナーは私見として、NPBでMLB公式球に近づけたボールを使用したいとする考えを明かした。また、五輪競技に野球がなくなりプロが参加する国際大会がWBCのみとなったことから、代表の交流試合を増やすことも考え、有識者会議などで議論したいとしている。
NPBでは反発力や縫い糸が綿素材などの基準があるものの、各球団で使用球が異なる。そうした差がある現状で各球団の意見をまとめる必要があり、さらには各メーカーが絡むため障害は少なくない。また、高品質の日本製ボールを質の低い国際基準に合わせることも反発を招きそうだ。