「完全予約限定生産」を謳ったこのDVD-BOXは、昨年7月13日の段階で予約受付を終了。購入者の手元に届いたのはつい最近(昨年12月20日前後)のことで、世代的にはドンピシャなモノマネ芸人のホリも、12月19日付けのブログのエントリーに「『キン肉マン』のコンプリートDVDがやっと届きました」「この良さは30代の男子はわかってくれるはずです」と、購入した喜びをつづっている。高い買い物だけに、届いたときの喜びもひとしおだったことは想像に難くない。
そんな「キン肉マン コンプリートDVD-BOX」が、いま、投げ売り状態となり、物議を醸している。例えばAmazon.co.jpの場合。予約受付の段階では26%OFFの77,700円で販売していたのだが、発売日(12月20日)を過ぎた昨年末の時点で40%OFFの63,000円、そして現在(1月18日時点)は50%OFFの52,500円で販売されている。同様に楽天ブックスでも50%OFF、DMM.comに至っては51%OFFの51,450円で販売中だ(※いずれも1月18日時点)。
予約受付の段階で購入を見送った人にとっては、グッと手の届きやすくなったこの価格は間違いなく魅力的。でも、発売日からわずか3週間足らず、しかも「完全予約限定生産」と煽っていたDVD-BOXが半額で売られ続けている状況を目の当たりにして、予約購入したファンが釈然としないのはムリもない。
Amazon.co.jpのレビューには、「物凄く腹が立ちますね」「定価の10万5000円ってなんだよ。完全予約限定生産ってなんだよ。だますのもいいかげんにしろ」「半年前に予約して77,700円で買いました。差額分返してくれ」「熱心なファンほどバカを見るとでも言うつもりなんでしょうか?」「いくらなんでも完全予約限定生産品が発売されてからも売られ続け、その上値崩れ始めてるというのは許せませんね」と、購入者たちの嘆きや怒りの声が並んでいる。売れなかったDVD-BOXが、在庫一掃のために投げ売りになるのは仕方がないにしても、もともと「完全予約限定生産」としていたものが普通に、そして格安で販売され続けている現状は、まともに購入した人を怒らせるには十分な理由だろう。
一方でこうした現象を「るろうに剣心のDVD-BOXの時にも、同じような現象が起こったので、嫌な予感はしていましたが…」「ガンダムでも同じような事があったので今回もおそらくこうなると思った」と、冷静に見つめる声も。こうした声を見る限り、高額なDVD-BOXを購入する際には、それなりのリスクが付きまとうことが分かる。
とはいえ、本当に「完全予約生産」の分だけで販売が終了するケースもあるだけに、そのリスクの見極めは非常に難しい。少なくともメーカーには購入者が「損をした」と感じないような販売方法を検討して欲しいものだ。