一方、欧州選手権(ユーロ2008)で屈辱の予選敗退を味わったファビオ・カペッロ監督率いるイングランド代表は、W杯南アフリカ大会欧州予選で4連勝を飾っており、6組でトップ。本大会出場は確実と見られている。
その両チームでエースを務めているのが、弱冠23歳のウェイン・ルーニー選手だ。欧州CLのセルティック戦では後半3分にゴールを決め、W杯欧州予選では2戦連続2得点を挙げるなど、このところゴールラッシュが続いている。マンチェスターUにとってもイングランド代表にとっても、必要不可欠な存在なのは言うまでもない。
こうしてチームを牽引しているルーニー選手だが、マンチェスターUのチームメイトから若ハゲがネタにされているのだとか。頭髪が薄かった同クラブの伝説的選手になぞらえ「ボビー・チャールトン」という、本人にとってあまりうれしくないニックネームまで付けられているそうだ。
こうしたイジメのような仕打ちを主導しているのが、同クラブのもう1人のエースであるクリスティアーノ・ロナウド選手。悪友のリオ・ファーディンナンド選手、ウェス・ブラウン選手らとともに、このネタで連日のようにルーニー選手をからかっているという。新妻のコリーン夫人は夫の頭髪について気に留めていないようだが、本人はチームメイトのからかいに怒り始めているとのこと。ルーニー選手とC・ロナウド選手は2006年W杯ドイツ大会で仲違いをしており、遺恨の再燃が懸念されている。
こうして頭髪ネタを嫌がるルーニー選手に、またしてもチームメイトが悪ふざけを行ったようだ。英紙サンによると、欧州CLのセルティック戦終了後、ロッカールームに戻ったルーニー選手へ、チームメイトが「誕生日(10月24日)プレゼント」と称してカツラを贈ったという。ルーニー選手がどんなリアクションを取ったのかまでは伝えられていないが、そのプレゼントを持って帰らなかったそうだ。さらに同紙は、このニュースを受けてボビー・チャールトン風、エイミー・ワインハウス風などのカツラをつけたルーニー選手のコラージュを作成している。
16歳でデビューし、イングランドのスターとなったルーニー選手は、メディアの注目を一身に集めている。ゴシップ紙には毎日のようにプライベートのことを書き立てられ、先日はディーゼルエンジンの愛車にガソリンを入れたため高速道路で立ち往生し、しょんぼりたたずんでいる姿まで報じられた。
こうした過剰な報道に対し、本人は「新聞になにを書かれようが、どれだけ批判されようが、いまは気にならない。昔はそれこそ、いちいちムカついてたけど」(ワールドサッカーダイジェストより)と精神的に大人になったことを語っていたが、チームメイトの行き過ぎた悪ふざけやサン紙のコラージュには、さすがに怒り心頭かもしれない。