そのライコネン選手は、以前から早期F1引退を示唆する発言をしていたが、フェラーリがアロンソ選手と来季に向けて仮契約したことが報じられたため、今季終了とともに引退するのではないかという憶測が飛び交っていた。仮契約についてはフェラーリ側もアロンソ選手側も接触していることすら否定しているが、こうした中で、ライコネン選手が友人に対してF1に長く在籍するつもりはないと語ったというニュースがドイツ紙ライニッシェン・ポストやTZによって報じられたため、引退説が再浮上している。
この2紙によると、ライコネン選手はF1のドライビングを楽しんでいるものの、規定やPR活動などの義務にうんざりしているのだそう。さらに、寡黙なライコネン選手はスポットライトの当たる生活を望んでおらず、パーティーの席で友人たちにF1での活動を長く続けるつもりはないと吐露したという。
F1デビュー戦では直前まで昼寝し、06年のモナコGPではリタイア直後に自分のクルーザーに乗り込み、酒を飲みながら観戦していたなど、マイペースで知られるライコネン選手だけに、F1のさまざまな束縛に嫌気がさしている模様。また、今季のモナコGPでエイドリアン・スーティル選手(フォース・インディア)へ追突したことでイタリアのメディアから総攻撃を受けていることも、無関係ではなさそうだ。
2紙は来季以降の契約更新をせず、今季限りで引退するのではないかとしているが、酒癖が悪いことでも有名なライコネン選手、酔った勢いで友人に日頃の不満を漏らしてしまっただけという可能性も考えられる。いずれにせよ、今季の王者争いとともに、チャンピオンドライバーたちの動向が気になるところだ。