沖縄尚学(沖縄)の9年ぶりとなる優勝で幕を閉じた第80回記念選抜高等学校野球大会。ケガを負いながらも準決勝、決勝の2日間で計269球を投げ抜き、98年の松坂大輔投手(横浜、現ボストン・レッドソックス)以来という決勝戦完封を達成した東浜巨投手の活躍は記憶に新しい。この大会は接戦が多く、さらに決勝戦は東浜投手と聖望学園(埼玉)の大塚椋司投手という大会屈指の好投手が投げ合っただけに、9-0の大差は予想外だったのではないだろうか。

甲子園では力の拮抗した高校同士が戦うため得失点差はそれほどつかないものの、センバツでは1937年に27-0(滝川中対浦和中)、夏の全国選手権では1936年に27-4(静岡対長崎商)が最高記録として残っている。それが地方大会となると、30点を超える大差がつくことも珍しくない。こうした中、春季埼玉県大会北部地区予選1回戦で進修館と対戦した川本が二回裏1死の時点で66-0という大差がついたことにより、試合を放棄するという出来事があったのだ。申し出による試合放棄はきわめて異例のことなのだとか。

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