そんな中、9日に東京Vとの開幕戦が控えている川崎Fが、香港で人気が急上昇していることが報じられた。7日に行われた川崎Fの練習に香港の取材陣が殺到し、中村憲剛選手や我那覇和樹選手らにサインをもらってはしゃぐ記者もいたのだとか。9日の開幕戦も、香港の有料放送で生中継されるという。
香港にはアジア最古のプロリーグ、香港甲級サッカーリーグがあってサッカーへの関心は高いのだけど、欧州のサッカークラブが人気で国内リーグは空洞化し、テレビ放送もダイジェスト版しか放送されていないという。一方で、ワールドカップでの活躍や欧州チームへの相次ぐ移籍によって日本人選手の人気が高まり、Jリーグの知名度も上昇。現在は週2試合が生中継されている。
日刊スポーツによると、香港からの取材団の1人が「鹿島、浦和、G大阪、川崎Fが人気。特に川崎Fは点を取りに行くのでおもしろく、サポーターも多い」と語っていたそうで、同紙は「昨季8強入りしたアジアチャンピオンズリーグ(ACL)などの戦いぶりが、開幕戦の生中継にもつながったようだ」(日刊スポーツより)としている。中村選手ら日本代表だけでなく、北朝鮮代表の鄭大世選手、昨季得点王のジュニーニョ選手、今季2年ぶりに戻ってきたフッキ選手などの強力な攻撃陣は注目なのだ。
これを裏付けるかのように、日本テレビ系サッカー番組「サッカーアース」でアシスタントを務めるタレントの加藤理恵のブログでは、浦和へ取材に行った際に香港の記者に取材を受け、香港でJリーグの人気が上昇していること、totoのようなものがあること、鹿島、浦和、G大阪の人気が特に高いことを聞かされたと記されている。川崎Fの名前は挙がっていないものの、香港でのJリーグ人気は確かなようなのだ。また、ネット上でスポーツ中継を行っている「球皇體育網」というサイトでは、英プレミアリーグやNBAなどとともに、9日の川崎F-東京V、大宮-新潟の中継が予定されている。
アジアではプレミアリーグの人気が特に高く、アジアなどでの海外公式戦開催を計画しているようだけど(アジア・サッカー連盟は反対を表明)、Jリーグがプレミアリーグに対抗できるほどの人気を獲得できれば、放映権による収入増などからリーグの強化が期待できそう。評判の良いプレミアリーグの中継手法などを参考に、アジアでのさらなる人気上昇を目指してほしいのだ。