EVOLTA は、アルカリ乾電池の正極に純度の高い新二酸化マンガンを使用し、新開発のオキシ水酸化チタンを加えることで性能を向上させた。高電流出力ではオキシライド乾電池のほうが勝るものの、総合的な性能ではEVOLTAが上回っているという。同社は、新たなフラッグシップモデルとして販売していく予定だ。
オキシライド乾電池は初期電圧が1.7Vと高いために一部の機器で使用できなかったが、EVOLTAは通常と同じ1.6V。長寿命ながら、さまざまな機器に使用することを可能にした。また、使用推奨期限が10年間になったので、災害時用の備蓄乾電池としても最適だろう。
発表当日は「ロボットスクワット」による性能比較も行われ、アルカリ乾電池の402回、オキシライド乾電池の539回に比べ、EVOLTAは641回を記録した。
オキシライド乾電池で世界初となる乾電池のみでの有人飛行を実現したほか、大阪産業大と共同で行った自動車テストでは平均時速105.95キロを記録し、乾電池を動力とする世界最速記録としてギネス認定されている松下電器産業。「パナソニック」に社名変更する今年以降、EVOLTAではどんな記録を打ち立てるのか、興味深いところだ。