1997年に始まった「ポケモンスタンプラリー」は、ディズニーキャラクターを採用した01年を挟んで今年で10年目。今回は、首都圏95駅に95種類のスタンプが設置された。参加方法は、まず7月末に配布された専用パンフレット兼スタンプ台を入手し、6つのスタンプ押してゴール駅(東京、品川、新宿、池袋、上野、松戸)にあるラリーカウンターへ持っていく。すると、95種類すべてのスタンプが押せる「ラリー記念スタンプ帳」と「ピカチュウサンバイザー」、「JR東日本オリジナルピカチュウパスケース」がプレゼントされるのだ。
さらに、すべてのスタンプを集めて400円分の定額小為替とともに応募すると、もれなくモンスターボール型の置時計「JR東日本オリジナルポケモンクロック」が当たり、抽選で今秋発売予定のニンテンドーDSソフト「ポケモン 不思議のダンジョン(時の探検隊/闇の探検隊)」が25人ずつにプレゼントされる。また、東京や横浜にあるポケモンセンターなどにスタンプ帳を持っていくと、缶バッジがもらえるのだ。
このスタンプラリーに参加している大人たちは、スタンプ帳と景品をネットオークションに出品することが目的だそう。実際に「Yahoo!オークション」を見てみると、95駅のスタンプをコンプリートしたスタンプ帳やパスケース、サンバイザーなどのセットがたくさん出品されていた。置時計はセットになっていないものの、どれも1000円以上の値がついていたのだ。夕刊フジでは、平均落札価格を約4000円とし、8740円の高値で落札されたケースも紹介している。
しかし、スタンプ設置エリア内のJR線と東京モノレールの全線が乗り降り自由な「ホリデー・パス」を利用しても1日で2300円(子供は1150円)かかる。夕刊フジによると、95種類を制覇するには少なくとも2日はかかるそうで、4600円+2日間の労働が必要となるのだ。一見割りに合わないように感じるけど、大人の参加者は何冊も持って参加していたようで、数冊あれば十分に元が取れてしまう。中には20冊近くも持っていた人がいたそうなのだ。
何冊も持っていたのは親子連れでもいたようで、子供とともに“荒稼ぎ”をしていたのかも。こうした人に対して、通常の参加者からは「(何冊も押すので)たくさん親子連れが並んでいるのに、時間がかかってすごく迷惑」という不満が漏れており、JR東日本も転売目的の参加に不快感を示している。同社は「転売の事実が確認できれば、今後、対策を検討する可能性がある」(夕刊フジより)としているので、オークションが中止される可能性もありそうなのだ。