こうした低い防災意識を啓蒙するべく、内閣府が始めたのが「一日前プロジェクト」。実際に地震や水害の被害に遭った人たちに「災害の一日前に戻れるとしたら、あなたは何をしますか」と問いかけ、その体験談をホームページで公開する試みを始めたなりね。「後の祭り」「後悔先たたず」といった悲しい状況を迎えてしまった人たちの貴重な体験集なりよ。
その中には「非常食を常備しておけば良かった」「灯りになるモノを用意しておけば良かった」といった基本的なものから、「緊急の安否確認用にメーリングリストを作成しておけば良かった」といったものも。全体的に災害時に困ったことが列挙されている感じなりよ。
なかなか良い試みなので「一日前プロジェクト」をしばらくじっくりと見てみたなりが、残念なのは「災害の一日前に戻れるとしたら、あなたは何をしますか」との設問に対する明快な回答があまりないこと。掲載されているのは被災者の、被災時の体験談がほとんどで、その先の設問に対する答えを提示している回答がないようなりよ。そこから汲み取れ、という意味なのかもしれないなりが、もう少し情報を整理して見せる工夫をしないと、浸透はしないかなぁ、というのがコ○助の率直な感想なりね。
防災意識の啓蒙方法はいろいろとあるなりが、これまでなかったタイプの活動なのは確か。短期的なものではなく、改善を重ねながら、有用なプロジェクトに育っていくと良いなりね。