その機械を発明した米ジョージア州アトランタに住むジョン・W・コーンウェルさんは、自宅のソファーでビールを飲んでいるときに「ぼくがビールを取りに行く代わりに、ビールがぼくのところに来てくれたら」と考えたのだとか。そう、ビールを冷蔵庫まで取りに行かなくて済む方法を思案し始めたのだ。
コーンウェルさんは、昨年に米国の名門校であるデューク大学を卒業したばかりの新米エンジニア。学生時代はピンポン球投げロボットのコンテストに参加するほどのロボットマニアだったのだそう。このこと思いついてから約150時間と400ドル(約4700円)をかけて、ついに冷蔵庫にビールを取りに行かなくて済む機械「ビール発射冷蔵庫(Beer Launching Fridge)」を完成させたのだ。
この「ビール発射冷蔵庫」は、リモコンのボタンを押すと小型冷蔵庫の内部にある昇降機で缶ビールをアームまで運び、アームが缶ビールを手元まで投げてくれるというもの。最長6メートル先のソファーでくつろぐ人に缶ビールを届けてくれるのだ。缶は10本まで“装填”でき、角度は10段階まで調節できるのだそう(ただし、角度調製は手動で行う)。
コーンウェルさんがこの機械が動く様子をビデオに収め、動画共有サイトの「metacafe」に投稿したところ、これまでに延べ60万人が視聴するほどの話題になっているのだとか。この映像を見ると、小さな穴に連続で缶ビールを投入しており、その正確性に驚かされるのだ。
Robotic Beer Launching Refrigerator - The funniest movie is here. Find it
現在、製作したのは自分用の1台のみだそうだけど、販売も検討しており、「購入に興味があるならば、私にメールしてください」(コーンウェルさんのホームページより)とコメントしているのだ。ただし、値段は「およそ1500ドル(約17万6500円)」(同)。これが高いか安いかは別にして、こんなことに労力を惜しみなく注ぐ米国人気質、やっぱり憎めないのだ。でも、「ソファーの横に小さな冷蔵庫置けばいいじゃん」とか、「缶ビール投げたら炭酸が飛び出すよ」とかツッコむ人はないのかな。