さて、ブヨとは何者なのか―。
ブヨは、地方によってブユとかブトなんて呼ばれており(広島出身の友達はブトと呼んでいたのだ)、ハエより若干小さい体長3〜5ミリ程度の吸血性の虫。幼虫は小川や渓流で育ち、キレイな水辺を好むため、蚊と違って都会ではあまり見かけないんだとか。うーん、鮎釣りで有名なほど水が澄んだ魚野川は絶好のブヨ発生ポイントだったのだ。「刺す」というより「咬む」という表現が正しいようで、医学的にも「ブヨ刺症」という立派な診断名がつけられるのだとか。症状は「魚と遊ぼ!釣り道場」 というホームページが詳しく掲載されているのだけれど、そこによると、
・チクッ!と痛みが走ります。足、特に露出したスネ回りを刺されることが多いようです。靴下をはいていてもお構いなしです(汗)
・痛みの原因は蚊のように刺すのではなく、囓る!からだそうです。ムカデと同じですね、恐いわ〜。
・囓りますので、当然血が出ます。通常たいした血は出ませんが、ケースによってはかなりの出血が見られることもあります。
・蚊と違って、その時はあんまり痒くありません。「あぁ〜やられたなぁ」というぐらいですが、次の日あたりから、刺された周辺が赤く腫れ、猛烈に痒くなってきます。
・患部が熱を持ち、しこり(痒疹結節というのだ)ができます。後はひたすらかゆみと痛みに耐えるだけです。1週間ほど続くケースが多いようですが、最悪ではなんと数ヶ月の治療が必要だったという実話もあります。
とのこと。むむむ、「囓(かじ)る」という表現が恐ろしいのだ。アレルギー体質の人だと、リンパ管炎やリンパ節炎を併発して歩行困難になるというような症状が出るのだとか。ぼくも立ち上がった瞬間や歩行中、間欠的に痛みが襲ってきて、かなりの歩行困難状態なのだ。そんな恐ろしいブヨ被害の対策としては、
・厚手のズボンを穿く
・こまめに虫除けスプレーをする
・時間帯に気を付ける(朝夕を避ける)
を挙げているけど、ぼくが咬まれた4か所のうちの右ひざ下がそうであるように、ズボンの上からでも咬まれ(他の3か所とは比べ物にならないほど症状が軽いけど)、虫除けスプレーもほとんど効かないそうで、うーん、どうやって防ぐのだろう。バーベキューやっていたの昼間だし……。そして、咬まれたあとの対処は、
・皮膚科を受診する
・患部を冷やす(熱を持つため)
・ステロイド系虫刺され専用軟膏を塗る(処方せん薬)
としているのだ。特に薬に関しては「ムヒやキンカンを塗って痒み・痛みが治まるほど甘くありません」とあり、咬まれたあとにウナを塗りたくったり温泉に入ったりしたぼくの行動は最悪だったのだ。でも、お医者さんで処方されたステロイド軟膏をつけているのだけれど、腫れもかゆみも痛みもいっこうに引かないのだ。
また、「ブヨ被害者のための掲示板」というところでは、 ブヨ被害に遭った人たちが情報交換をしているのだけれど、8月1〜2日にフジロックでの被害者が3人も書き込みをしているのだ。みなさん17〜18か所も咬まれているようで、短パンで虫除けをしていなかったぼくが会場で被害に遭わなかったのはラッキーだったのだ。
こんなに恐ろしいブヨ。みなさんも、山や川に行くときは十分ご注意を。咬まれると本当に苦しいのだ。