掛布氏は1974年のドラフト6位で阪神に入団。ドラフトの下位指名ながら1年目から1軍に昇格し、2年目から1軍で活躍、みるみる成績を伸ばし、阪神の4番の座を掴んだなりね。本塁打王3回、打点王1回、最多出塁2回、ベストナイン7回、ゴールデングラブ6回受賞と輝かしい成績を残し、「ミスタータイガース」の名にふさわしい活躍を見せたたなりが、1987年3月に飲酒運転の現行犯で逮捕。これが阪神の久万俊二郎オーナーの逆鱗に触れ、「欠陥商品。なにがミスタータイガースだ」と切り捨てられてしまったなり。その後、この一件に端を発したオーナーとの確執と、故障から来る力の衰えによって1988年に33歳の若さで引退。まるで当て付けのように日本テレビの解説者となったのはご存知のとおりなり。
掛布氏の現役時代を知るファンの間では依然として「監督待望論」があるものの、こうした経緯から、少なくとも久万オーナーが存命中は阪神の監督はおろかコーチへの就任の望みは薄いと言わざるを得ないなりね。そのため、楽天が正式にオファーを出すとなれば、掛布氏にとっても渡りに船。ユニフォームを脱いでから15年が経つにも関わらず、一度もコーチなど指導者経験が無いのが少々気にはなるなりが、まあ話題性十分なのは間違いないなりね。
ただ、掛布氏は日本テレビの解説者として相当な額の年収を得ていると言われており、それが現場復帰のネックになる可能性もあるなり。楽天がどの程度のオファーをするのか、掛布氏は受諾して念願の現場復帰を果たすのか。注目なり。