日本銀行の発表資料によると、「マニ30」は現金輸送用荷物客車として1949年(昭和24年)に初めて製造。今回寄贈・展示される「マニ30」は1979年(昭和54年)製造の車両で、2003年度まで現金輸送に用い、全国の支店に銀行券を輸送していたものだというなり。
「マニ30」を追ったサイト「マニ30の部屋」さんに掲載されている情報でちょっと補足すると、今回寄贈される「マニ30」と同型の車両は1978〜1979年の間に日本車輌で6輌製造されており、車内はいずれも車掌室・荷物室・警備室・荷物室という構成。荷物室には窓がなく、中がどのようになっているかは伺い知ることはできず、天井には鉄道無線を始め、自動車電話回線用、警備室鉄道無線受信用、警察無線用(いずれも推測)だと思われるアンテナがたくさん立っている独特な外観をしているというなり。素人がパッと見ても、なんだか普通とは違う雰囲気を感じる車両なりね。
存在が隠されてきただけあって「マニ30」にまつわる噂はいろいろあるようで、「撮影していたら職務質問される」「扉に高圧電流が流れる」といったことがまことしやかに囁かれて来たのだとか。実際にはそんなことは無いようなりが、鉄道の世界で脈々と語り継がれてきた「謎」のひとつが開かされるというのは、なんだかワクワクするじゃないなりか。
わざわざ小樽まで出向くのは簡単なことではないなりが、「小樽交通記念館」には50両もの鉄道車両が保存されているという、なかなか迫力ある施設のようなので、小樽を訪れる際には足を伸ばしてみるのも良いのでは。まあ「マニ30」を実際に見た!と熱く語っても、あまり良いリアクションは期待できないような気もするなりが(笑)。ま、機会があればぜひぜひ。