「感謝祭の定番料理ソーダ」のお味は?

2005/02/06(Sun) 01:03

 以前、Narinari.comのコラム「感謝祭の定番料理をソーダで提供」でもご紹介したことがある、アメリカの Jone's Soda社。昨年の感謝祭のシーズンに、この季節に食べられる伝統的な食事をソーダに詰め込んで発売してしまったソーダ・メーカーです。「ホリデー・パック」と名付けられたこの謎のドリンク、5つのボトルが箱詰めされています。メインの「ターキーとグレービーソース」味にはじまり、副菜としての「バター風味のマッシュポテト」味、「クランベリー・ソース」味、さらには「インゲン豆のカセロール焼」味、そして最後にデザートの「フルーツケーキ」味で締めくくれば、もう立派なフルコース……なんだそうです。凄いですねぇ。


これが

こうなる……

 しかしこのJone's Soda社とは、いったいどのような会社なのでしょう。公式サイトによると、1987年に創業者であるピーター・ヴァン・ストーク氏の「普通の清涼飲料水に対抗する、オルタナティヴな飲み物を提供したい」というアイデアからこの会社は誕生したそうです。最初は他社のドリンクをカナダなどに卸売りする事業をしていましたが、1995年に自社商品を開発。以来、毎年のように新しいフレーバーのソーダを開発し続け、今までにもスイカ味、チョコレート味、バブルガム味、オレンジ・クリーム味、ニンジン味などなど、アッと驚くようなソーダを登場させてきました。その数、なんと20種類以上。

 もちろん中身も驚きですが、Jone's Soda社の商品はボトルのデザインも面白いのです。パッケージには必ず写真が使われていているのですが、実はその写真は一般の人から公募したもの。どことなくポップで手作り感があるので目をひきます。さらに、これらの写真は一定期間で新しいものに差し替えられるので、それぞれのデザインが数量限定。こういったユニークなマーケティング手法で有名になったJone's Soda社の商品は、今では大手のソフト・ドリンク企業の商品とは一線を画したニッチな商品として認知されるようになりました。

やっぱり買ってみる

 さて、このJone's Soda社の「ホリデー・パック」ですが、実はNarinari.com特派員も話のネタに購入してしまったのです。でも何か月も前に手元に届いていたのに、1人で味見するには度胸が無く現在に至ってしまいました……。そこで、今回は友人たちを集めて(もちろんソーダのことは事前に知らせず)、テイスティング大会を催しました。嫌な経験はひとりでするより、大勢でやったほうが絶対楽しいはずですし(笑)。


4箱も購入……

ずらりと並んだソーダ

ちなみに、それぞれの中身の色は次のようなことになっています(画像は修正ナシの本物)。


クランベリー


マッシュポテト

インゲン豆

フルーツケーキ

七面鳥

野菜2種(ポテトとインゲン)と、ターキーは、さすがに濁ってます。それにしてもリアルです……。でも、ここで諦めてはいけません。早速、ソーダ品評会の始まりです!

クランベリー・ソース味

 最初は一番抵抗のなさそうな、フルーツ系フレーバーということで「クランベリー・ソース」です。


ぐび。


ぐびぐび。

ぐびぐびぐび。

「悪くないんじゃないでしょうか」
「そうね、これなら普通」
「まあフルーツ系なら他にも、スイカとかムゴい味あるし……。まあ、合格」

 なるほど、さすがにこれはテイスターたちも大丈夫だったようです。

フルーツケーキ味

 次も、甘いデザート系の味です。それでは。


ごくっ。

なんだこりゃ……?

「甘いんですけど、美味しくないっ」


もういっちょ。

とりゃー!

「なんか、コーラの炭酸をそのままに、味だけ薄めたって感じ……」
「しつこいぐらい甘ぁ〜(涙)」

 早くも2つ目にしてすでに「まずい」という感想が。果たしてこの後はどうなるのでしょうか?

バター風味のマッシュポテト

 容器から出した瞬間に、バターと生っぽいジャガイモでんぷんの臭いが漂いました。もう撃沈されたという感じです。果たしてお味は?


うげっ。


ぐはっ。

……もう笑うしか。

「これはダメだー。後味がひどすぎる」
「な、なんか口直しが欲しい……(ゼェゼェ!)」
「……くどすぎる。でんぷん臭が口の中で炭酸と一緒にはじけて(涙)」

 今のところ一番の大失敗だったようです。

インゲン豆のカセロール焼

 マッシュポテト味のソーダを飲んだ後、逃げ帰ろうとする友人らを取り押さえ、さらに次に行きます。インゲン豆フレーバーはその名の通り、見事に緑色のソーダでした。


んー。


……やっぱ、ヤバい。

子供も絶句。

「……おかーさーん!!(涙)」

 確かに青野菜です。青汁ほどではありませんが、塩分が効いていて、その分野菜の旨味(?)が引き立っております。しかしどう転んでもソーダじゃないです。でも、「さっきのマッシュポテトよりは、まだ味わえるかも」という勇気あるコメントがあったことも、ここに記しておきます。

ターキーとグレービーソース味

 最後まで取っておいたターキー味。世界中どこを探しても「肉」をソーダのフレーバーにしたのはこのJone's Soda社だけでしょう……。それでは気力を振り絞って行ってみます。


鶏がらスープの臭い。


色がぁ……。

んげげげげげ。

「これ、炭酸なくして暖めれば、チキンスープで美味しいでしょうけど……」
「うわーん(涙)」
「まだ、豆腐スイーツの方が100倍マシだったわ」

ううむ。テイスターの皆さん、全滅のようです。だって本当に美味しくないんですもの。

さらに謎が謎を呼ぶソーダ

 今回のJone's Sodaのテイスティング大会、結果は予想通り散々なものでした。普通に食べればご馳走ですが、わざわざ液体にして炭酸を入れても、美味しいはずがありません。しかも、テイスティングの終了後もソーダの臭い(特にマッシュポテト)が部屋中に充満していて、なかなか消えませんでした……。そして、なんといっても不可解だったのが、このソーダ。


栄養表示を見ると……

なんとカロリー・ゼロ

いったい、中身は何が入っているのでしょうか。謎すぎます。それにしても、この「ホリデーパック」、まだ3箱も残っています……。どうしましょう、これ。




 

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