キーラ・ナイトレイは、2003年公開のクリスマス定番ラブコメ「ラブ・アクチュアリー」を一度しか見たことがないそうだ。同作でジュリエットを演じたキーラは、スクリーンの自分を見ると変な気分になるという。

ポッドキャスト「ディッシュ・フロム・ウェイトローズ」でキーラはこう明かす。
「自分が出演しているものは1度しか見ない。自分を見るのは変な感じだから」
リチャード・カーティス監督の同作にまつわるエピソードについて、キーラはこう話してもいた。
「映画の台詞を言って欲しいって言われて、私は再見していないし『何のことかわからない!』って。私が言った台詞について向こうは言及しているのに、当の本人が自分の言葉と気づいていないというね」
「それが問題なのよ。今まで出演した全ての映画で、自分が言った台詞は頭の中の削除ボタンで消している。シーンを撮り終えたら、文字通り即座に消えちゃう。同じシーンを撮り直すことになっても、また覚え直さなきゃいけない」
「だから誰かが近づいてきて、明らかに私の台詞を引用しながら、特定の表情を浮かべている時がある。相手がしている表情はわかるんだけど、その台詞が何なのかさっぱりわからないの」
俳優のウィル・ナイトレイと、劇作家で女優のシャーマン・マクドナルドの間に生まれたキーラ。ディスレクシア(読字障害)がきっかけで両親から演技を始めることを許された経緯についてこう振り返っていた。
「3歳の時、初めてエージェントを欲しがったらしいわ。母は作家で女優、父は俳優だったから、家にエージェントがいつも訪ねてきてた。それで『私も欲しい。なんでみんなエージェントがいるの? 私だけいないの?』って言ったの」
「私はディスレクシアで、学校が両親に『全く読めません』って伝えてきた。学校側は『彼女には人参をぶら下げる必要があります。何が欲しいかわかりますか?』って聞いてきて、両親は『エージェントを欲しがってます』って答えてね」
「それで学校側が『わかりました。ではエージェントを用意して下さい』って。つまり、演技を許されたわけ」
「学校の成績が上がらない限り、オーディションを受けることは許されなかった。だから毎日必死に読解練習を続けたわ。文字通り、人参をぶら下げられた状態だった。もし成績が下がれば、オーディションも役も一切禁止というね」