万博イタリア館の“目玉”、「ファルネーゼのアトラス」など大阪市立美術館で展示へ

2025/10/10 17:14 Written by ナリナリ編集部

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大阪市立美術館は、大阪・関西万博のイタリア館で展示されている作品の一部を出展する特別展「天空のアトラス イタリア館の至宝」を、10月25日から2026年1月12日の会期で開催すると発表した。

「天空のアトラス イタリア館の至宝」は、日本とイタリアの国交160周年を記念し、大阪・関西万博のレガシーを文化的に継承することを目的とするもの。

10月13日に閉幕する大阪・関西万博のなかでも、イタリア館では、「芸術が生命を再生する」をテーマに、古代から現代まで幅広い作品が披露され、多くの来場者を魅了。今回の特別展では、そのなかでも古代からルネサンスに至る西洋美術史の流れを象徴する「ファルネーゼのアトラス」を筆頭に、ルネサンス期を代表する万能の天才レオナルド・ダ・ヴィンチの手稿「アトランティコ手稿」、巨匠ラファエロの師ペルジーノの傑作「正義の旗」の3件を厳選し、10月25日から大阪市立美術館で展示する。

今回の特別展の監修を務めた神戸大学大学院の宮下規久朗教授は「古代彫刻の最高傑作と称される『ファルネーゼのアトラス』は、重い天球を抱えるギリシア神話の巨神アトラスを象り、その天球に精緻に刻まれた星座や黄道十二宮とともに、古代彫刻の真髄を伝える極めて希少な作品です」「ルネサンス時代に活躍した『万能の天才』レオナルド・ダ・ヴィンチの『アトランティコ手稿』は、数学・天文学から植物学・動物学、さらには土木工学や軍事技術にまで及ぶ幅広い知的探究を収め、レオナルドの高い知性を余すところなく示しています」「さらに、レオナルドと並び称されるラファエロ。その師であり大きな影響を与えた巨匠ペルジーノの代表作『正義の旗』は、ペルージャの宗教団体の行列のために描かれ、深い信仰心と精神性を見事に表現しています」「このたびの展覧会は、古代ギリシアの精神からルネサンスの創造力へと連なる人類の美と叡智の系譜を一堂に体感できる、極めて貴重な機会となります。歴史を超えて輝き続ける傑作の数々を、ぜひ多くの方々にご鑑賞いただきたいと強く推薦いたします」とコメントを寄せている。

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