マット・デイモンが、兄カイル・デイモンと協力し、父親ケントさんの遺灰の一部を野球場に撒いていたという。

2018年のMLBワールドシリーズ開催中に、ケントさんがサポートしていたボストン・レッドソックスのホーム球場フェンウェイ・パークに遺灰の一部を撒き、父親の最期の願いを叶えたそうだ。
同チームの2004年ワールドシリーズ優勝を描いたESPNの新ドキュメンタリー「ビリーバーズ:ボストン・レッドソックス」でマットは、2017年に74歳で亡くなったケントさんが生前、遺灰の一部を同球場のスタンドに安置してほしいと望んでいたことを明かしている。
「父親は臨終の際に、遺灰の一部をフェンウェイに撒いてほしいと言ってきた。父はピッチャーだった。左投げのピッチャーさ」
「『マウンドに撒いて欲しいのか?』と聞くと、『絶対にダメだ』と返ってきた。『観客席に撒いてくれ。私はフィールドに立つことができなかったから』って」
そして翌年レッドソックスがワールドシリーズでロサンゼルス・ドジャースと対戦した際、父親の願いが現実に。2018年10月、兄カイルが自身の2人の息子と同球場で第1戦を観戦していた際のことだったという。
「兄が電話してきたんだ。『お前のいないところで父親の遺灰を撒くなんて絶対に無理だ。でも今、ポケットに少しだけ入っている』って」
「僕はこう答えた。『カイル、クリス・セール(レッドソックス)対クレイトン・カーショウ(ドジャース)だ。ワールドシリーズのフェンウェイで、世界最高の左腕投手二人が投げ合うんだろ』って」
「僕は『もちろんお前はやるべきだ。父親の孫たちと一緒にお前がいるんだ。僕の全面的な祝福を贈らせてもらう』って」
マットはこう続けた。
「それで彼はスプーン一杯ほどの遺灰を撒いた。違法だとは思うけど、ピーナッツと一緒に掃除されてしまった。でもそれが父親の望みだった。そこに自分の遺灰を撒いて欲しかったんだ」
同ドキュメンタリーはマットと親友ベン・アフレックの会社アーティスト・エクイティを通じて制作、「バンビーノの呪い」として知られる86年間に及ぶ優勝と無縁の空白期間に終止符を打った2004年のレッドソックス優勝が与えた影響を検証する。