トム・クルーズ(63歳)が手掛ける宇宙映画は、小手先の演出には決して頼らないという。

トムが主演した、2020年映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のダグ・リーマン監督は、現在、地球外を舞台にした映画をトムと製作中で、画期的な設定が実現可能な場合のみ自分たちは計画を進めていくと明言した。
2020年に最初に企画が明らかにされ、イーロン・マスクのスペースXやNASAも協力しているという同作について、リーマン監督はデッドラインにこう話す。
「(実際に)宇宙に行くことへの興奮はむしろ増している。だが我々の目標は素晴らしい作品を作ることだ。宇宙が舞台ということでのギミック的な試みは数多くあるが」
「単なる宣伝的なギミックには興味がない。100年後、宇宙で撮影された映画が何百本も存在する時代になっても、人々が観る映画を作りたい」
「宇宙を舞台にすることが特別なことではなくなった時代こそ、私の全ての活動の目標だ」
「(自身が監督した1996年映画)『スウィンガーズ』に関しては、公開当時まだ生まれてもいなかった多くの観客が観ているという事実が、私にとって非常に意味深い」
「もし宇宙で映画を撮るなら、地球ではできない『宇宙だからこそできる』エンターテインメントの追求が課題だ。宇宙で撮らなくてはいけなかった理由が明確でないと意味がない」
「繰り返すが、これは技術と物語の融合だ。『スウィンガーズ』からこの宇宙映画の構想まで、一貫したテーマが流れている」
また、トムとの宇宙映画について現時点で具体的な進展はないと認めつつ、こう続けた。
「宇宙を舞台にした作品をもっと作りたいのは確かだ。この作品を経て、宇宙に行く資格などないキャラクターたちを描くアイデアに以前より興奮している。『ボーン・アイデンティティー』後の興奮に似ている」
「私の映画に出てくる人物は全員アンチヒーローだ。『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のトム・クルーズは臆病者だし、『バリー・シール/アメリカをはめた男』では完全な犯罪者だ。『ボーン・アイデンティティー』のマット・デイモンは殺し屋で、『Mr. Mrs. スミス』のブラッド(ピット)とアンジー(アンジェリーナ・ジョリー)も二人とも殺し屋だ」
「私みたいなキャラクターが宇宙に行く話に興味があるんだ」