テレビ番組を一気に見ることで、メンタルヘルスに良い影響が出る可能性があるという。

米ジョージア大学の研究によると、お気に入りの番組を連続で見ることは、視聴者に「物語と登場人物で満たされた精神世界」の構築を促し、その精神世界がスクリーンを離れても長く残存、ストレス状況の対処の一助となるそうだ。
同研究は大学生303名に、今までに経験したテレビ、映画、書籍などの「忘れられない物語」と「すでに忘れ去った物語」を挙げるよう指示。それぞれの物語の視聴および読了時間、本人のストレスレベル、後日物語について空想する頻度を調査した結果、一気見(通読)した学生ほど物語を記憶し、精神的にその中へと再訪する傾向が強く、つながり、自信、安心感といった感情的ニーズの充足に寄与していたことが判明した。
心理学者で同研究を指導したジョシュア・ボールドウィン博士はこう話す。
「人間は物語を紡ぐ生物です」
「物語の機能の一つに、他者との繋がり、自律性と自信、さらには安心感や安全といった欲求を満たす能力があります」
「物語にはこれらの役割を担う登場人物が存在し、私たちは彼らを通じてそれらの欲求を満たせるわけです」