シルバニアファミリーで“大人向け”寸劇、エポック社がTikTok人気アカウント提訴

2025/07/23 00:19 Written by ナリナリ編集部

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日本発の人気玩具「シルバニアファミリー」が、TikTokクリエイターとの間で著作権を巡り裁判となっている。

問題となっているのは、250万人以上のフォロワーを持つ「Sylvanian Drama」というTikTokアカウント。ここでは、シルバニアのキャラクターたちがアルコールや薬物、不倫、暴力、殺人などをテーマにした「大人向け」の寸劇を演じており、製造元のエポック社がこれに異議を唱えている形だ。

エポック社は米ニューヨーク南部地区連邦裁判所に著作権侵害の訴訟を提起し、「企業の評判に回復不能な損害を与えている」と主張。一方、アカウント運営者のティア・フォン・エンゲルブレヒテン氏(アイルランド出身)は、「作品はパロディであり、著作権侵害には当たらない」と反論し、異議申し立て通知(カウンターノーティス)を提出した。

シルバニアファミリーは「愛らしい動物キャラクターと美しい家や家具で構成された、心温まる世界観」が特徴。たとえば「ショコラウサギの女の子フレア」や「ラテネコの赤ちゃんピーノ」などが登場するが、TikTokでは「結婚生活が崩壊している」「彼氏がインスタに私を載せてくれない」といった現代的でシニカルなキャプションが添えられている。

エンゲルブレヒテン氏は「2000年代初期のコメディや『痛々しい』テレビ番組、そして自分の猫の奔放な性格から着想を得ている」と語り、若者の不安やダイエット文化、有害な男性像、サステナビリティなどをテーマにしていることが人気の理由だと分析している。

両者は8月14日に事前審理を予定しており、和解の可能性や本格的な裁判への移行が話し合われる見通しだ。

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