“ダム作り”をするビーバーの群れのおかげで、チェコの納税者の税金100万ドル(約17億円)が節約されることとなった。

当局はプラハ近郊の旧軍事訓練場にダムを建設し、近くの2つの池から流れ出る汚染水からクラバヴァ川とそこに生息する絶滅危惧種のザリガニを守ることを計画。2018年に初めて承認された同プロジェクトは、この場所を豊かな湿地帯に変えるはずだったものの、土地交渉のため何年にもわたり工事が保留になり、静かに移動してきたビーバーたちが巣を維持するべく木をかじり材料を調達、水をせき止め、無償で池と水路のネットワークを作っていた。
その後、ビーバーたちは周囲の渓谷に注目。そこは自然保護活動家たちが越流を管理するために小規模なダムの設置を望んでいた場所と一致することとなった。
このように人間が介入する前に、ビーバーたちが少なくとも4つの天然ダムを作り上げ、今もその作業は進行中となっている。
洪水を制御して水をろ過、生物多様性を高める役割を果たすことでも知られるビーバー。農地が関係している場合などは特に歓迎されない動物ではあるものの、今回の場所は2016年から保護されており、農業地帯から遠く離れているなど好条件となっている。
チェコ自然保護局のボフミル・フィッシャー氏はこう話している。
「サービス満点です。ビーバーは本当に素晴らしいです。被害を与えない場所にいる際は素晴らしい仕事をしてくれます」