吉本芸人“超新人”No.1が決定、広告代理店勤めながらNSCに

2022/03/01 03:26 Written by Narinari.com編集部

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お笑い養成所・NSC(吉本総合芸能学院)の生徒たちが、毎年卒業間近に行う「NSC大ライブ」。今年は2月28日、COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて、有観客・オンラインで開催された。

決勝には、当日昼間に行われたNSC大阪44期生の171組が参加した予選の審査員票上位7組に加え、来場者票と有料配信票で最も票数を獲得した1組、計8組が進出。まずはMCを担当する滝音(さすけ・秋定)と、見届け人の笑い飯・哲夫がステージに。哲夫が「年々ネタの質が上がってるのでは?」と話すと、秋定も「みんなレベルが高い」と同意。そして「ゾロ目の期は売れる」というジンクスを紹介し、ネタ時間は2分、そこから15秒を過ぎるとゴングが鳴らされ強制終了になることも伝えられた。

いよいよ決勝進出者の発表。名前を呼ばれた生徒はステージへ上がり、出番順のクジを引くというシステムだ。名前が呼ばれるたび、会場からは大きな拍手が起こった。出番順は、モデル亜ガマ、こめじるし、ぺ、七輪、もものみ、軍艦、ウリ、宛先プレーンに決定。続いて審査員が紹介され、NSCで講師を務めるザ・プラン9・お〜い!久馬は、妥当な人から意外な人までが選ばれていて楽しみと笑顔。同じく講師を務めるメッセンジャー・あいはらは、講師をやっているが知らない名前もあると明かすと、それはコンビ組みたてということで逆にすごく楽しみと期待を込めた。続いて決勝進出者の紹介VTRが流されると、いよいよ決勝がスタート。それぞれネタを披露していくが、どの組もキャラクターがある上、完成度が高く、会場を大いに盛り上げた。

すべてのネタが終わると、改めて8組がステージへ。各組のコメントのあと、哲夫はそれぞれの独特な個性がお客さんにも伝わったのでは?と話し、2分よりもっと長い時間のネタを見たいと評価した。そしていよいよ結果発表。まずは8位から3位で、モデル亜ガマ、もものみ、こめじるし、ぺ、軍艦、ウリが順に呼ばれる。残ったのは七輪と宛先プレーンの2組。ドラムロールのあと、優勝者の名前がコールされたのは宛先プレーンだった。哲夫から優勝特典のパネルが手渡されると、会場は大きな拍手に包まれ、NSC大ライブOSAKA 2022は終了した。

ライブ終了後の囲み取材には、優勝コンビの宛先プレーンに加え、メッセンジャー・あいはら、ザ・プラン9・お〜い!久馬、笑い飯・哲夫、滝音も出席。NSCの講師を務めるあいはらは、コロナ禍もあってライブでネタを見たのは初めてと明かし、「お客さんがいるかいないかで、芸人の出す力は全く違う、それはNSCの生徒も同じと話し、彼ら(宛先プレーン)がこんなにおもしろいと初めてわかった、新鮮な体験でした」と語った。

久馬は審査していて「こんなにしゃべる場所がないんやと思った」とポツリ。それを受けてあいはらから「滝音が無駄話多い」とクレームが入る一幕もありつつ、改めて宛先プレーンの2人に「おめでとうございます」と声をかけた。久馬は「このネタを授業で見たときにすごいと思った、発想、着眼点にちょっと悔しさを感じるくらい」と絶賛。哲夫も久馬と同じく「着眼点がすばらしい、それでいて想像の域を超えてこない、しっかり商品となっているネタだと思います」と話した。

優勝した宛先プレーンは、1998年生まれの荒木健太、1993年生まれのたかまんの2人によるコンビ。まず優勝の感想として、興奮のうちに終わったと振り返り、「44期はおもしろいやつが多いので、追いつけ追い越せでやっていた結果です」と話した。さすけから、テレビでもキャラを活かせていけると思うとホメられたたかまんは、広告代理店の営業マンであることを話すと、2021年4月に課長になったものの、その足でNSCに行かせててほしいと退職覚悟で会社に直談判したというエピソードを披露。通いながらでもいいから残ってほしいと言われたと明かした。NSCに入ろうと思ったきっかけは、大学を卒業してもお笑いがやりたいと思った、年齢的にもギリギリでラストチャンスだったと振り返り、仕事とNSCの両立は半端なくしんどかったものの、好きなことだから続けられたと笑顔。今後については、「どういう形で働かせてもらえるか、会社と相談します」と話した。

コンビを組んだきっかけについては、ネタ見せの授業で荒木を見たたかまんが「発想が抜群におもしろいと思って声をかけた」とのこと。ネタは荒木が案を出し、2人で考えて作っていると明かした。「目標とするコンビは?」という質問には、たかまんが千鳥、かまいたち、霜降り明星の名前を上げ、お互いがボケもツッコミもできるコンビの関係性が理想と話した。荒木は影響を受けたのは東京03とニューヨークとのことで、人の少し嫌な部分をつく、こういうことをしたら嫌われるというのを笑いながら学べたから、とその理由を明かした。先輩芸人からのメッセージとして、あいはらは「お酒のトラブルには気を付けて……」と笑いを誘い、今のアップデートした芸人の形を作っていくんだろうと予想すると「悪い先輩とはつきあわないように」とアドバイスした。

なお、「NSC大ライブ OSAKA 2022」優勝の宛先プレーンには、よしもと漫才劇場やよしもと祇園花月などの劇場出演、テレビやラジオへの出演などの特典が与えられた。また、同日には「NSC大ライブ TOKYO 2022」も開かれ、NSC東京27期生からはミヤコジマが優勝。大阪・東京あわせて398組が“新”芸人となる卒業生たちの今後の活躍に期待だ。

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