山田洋次監督がメガホンを執り、松竹映画100周年記念作品として製作、8月6日に劇場公開される映画「キネマの神様」。そんな本作の主人公ゴウ役の菅田将暉と盟友テラシン役の野田洋次郎が初タッグを組み、RADWIMPS feat.菅田将暉として、主題歌「うたかた歌」を歌唱することが決定した。
本作は、故・志村けんの遺志を継ぐ沢田研二と菅田がダブル主演。さらに日本を代表する名女優・宮本信子と若手人気女優・永野芽郁など、100年記念作品にふさわしい豪華キャスト陣が集結した。2020年3月1日のクランクイン以降、ダブル主演予定だった志村けんさんの突然の逝去、緊急事態宣言による撮影の長期中断、そして二度の公開延期…と次々と困難が降りかかったが、ついに完成し、2021年8月6日に公開を迎える。
そして、野田が作詞作曲を務め、ゲストボーカルとして菅田を迎えた主題歌「うたかた歌」は、劇中のゴウとテラシンの役柄と重なり合うように歌詞に合わせて歌い分けされている。野田は「撮影中に歌の言葉の断片みたいなものをちょっとずつためていました。全部の撮影が終わった時に、感謝の気持ちを込めて『監督にこのデモをお渡しください』という感じで贈ったのが一番最初です」と、初めは主題歌と意識して制作した楽曲ではなかったと語り、「特に志村さんが亡くなったこともあり、それは一つ香りとして残したいと思いましたし、僕たちが通ってきた感情みたいなものを歌詞で残しておきたい」と作品への愛情とリスペクトも滲ませた。
野田からデモを受け取った映画のプロデューサーが曲に感銘を受け、「過去と現代、現実と虚構、そして天国を繋ぐこの特別な曲を、ゴウとテラシンを演じた菅田さんと野田さんに歌ってもらい、主題歌とすることで映画が完成すると確信した」と、この曲が映画の主題歌に決定した。
野田と共に主題歌を担当することになった時の気持ちを菅田は、「いやびっくりしました。謎でした」と驚きを隠せなかったとしつつも、「こんなありがたいことはないです。クランクアップした少し後に、野田さんから感謝の気持ちとして「こんなのできたから」ということでこの曲のデモを送ってもらって、それを聴いて「わぁ〜!」と思っていたので、なんだか不思議な気持ちでした」と喜びを明かした。
そんな初タッグとなる2人のレコーディングでは、一回目は難しくて表現しきれなかったという菅田に、野田がアドバイスのメールを送ってくれたそうで、菅田はそのお陰と感謝を示しながら「二回レコーディングしたんです。それが良かったですし、今思えば、山田組っぽいですよね(笑)。良い作品にするためにリテイクするって」とコメント。
最後に野田は、「『うたかた歌』がもうすぐ皆さんのところへきっと届くと思います。僕自身本当に大好きな曲ですし、『キネマの神様』があったから生まれた曲で、あの世界が音としてもこの世にずっと残っていって欲しいという願いがずっとあったので、本当に心から嬉しく思っています」と本作への強い愛を口にした。主題歌の音源は近日中に解禁となる。