アーノルド・シュワルツェネッガー(72歳)が、1990年作「トータル・リコール」のプロデューサーから参加を望まれていなかったことを明かした。同SFアクション大作で、肉体労働者で諜報員のダグラス・クエイド役を演じたシュワルツェネッガーだが、「コナン・ザ・グレート」で一緒に仕事をしたディノ・デ・ラウレンティスからは適任だとは思われていなかったそうだ。
シュワルツェネッガーは、ザ・リンガーのインタビューでこう振り返っている。
「何年も追いかけていたんだよ。ディノ・デ・ラウレンティスが持っていたからね」
「でも彼はいつも『シュワルツェネッガー、僕は君にコナンでいて欲しい。『トータル・リコール』には出演して欲しくないんだ。ジェフ・ブリッジズがいるからね』って感じだった」
しかし、同作品をほぼ10年にわたり温めていたデ・ラウレンティスの製作会社が倒産したことから、シュワルツェネッガーにチャンスが巡ってきたという。
そこでシュワルツェネッガーは、当時駆け出しだったマリオ・カサールとアンドリュー・バイナをプロデューサーに迎え、「ロボコップ」のポール・バーホーベン監督とレストランで会うことにしたそうだ。
「(『ロボコップ』は)とてもクリエイティブだったし、夢中で観たよ。素晴らしかったね。『会いに行って、この映画を非常に楽しみましたって言わなければ』と考えていたのを覚えている」
その後2人は意気投合、フィリップ・K・ディックの短編小説「追憶売ります」の版権を手に入れて「トータル・リコール」を製作した。
「お金のことなど話しませんでした。ただお互いを見て、マリオが資金を提供してくれることや、アーノルドと僕は良いチームだってことを信じたんです」とバーホーベンは当時を回想している。