アカデミー賞授賞式典の「キャッツ」ネタに非難

2020/02/13 13:45 Written by Narinari.com編集部

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視覚効果協会が、アカデミー賞授賞式典で披露された「キャッツ」をネタにしたジョークを非難した。

視覚効果賞のプレゼンターとして2月9日の同式典に出演したジェームズ・コーデンとレベル・ウィルソンは、着ぐるみとそれに伴うメイクで完全な猫姿となってステージに登場。自らも出演した同作が、欧米で不評であることの一因は視覚効果だと示唆するジョークで笑いを誘っていた。

2人はステージ上で、「映画『キャッツ』のキャストとして、私達ほど優れた視覚効果の大切さを理解している人達はいない」とコメントしていたが、これに対し同協会は翌日の10日、そのジョークが「屈辱的」であると非難した声明を発表した。

「昨夜、アカデミー賞の視覚効果部門受賞者発表の際、プロデューサー達は視覚効果をジョークの落ちに選びました。視覚効果が良くなかったせいで、映画『キャッツ』が不振だとしたのです」
「世界最高の視覚効果を用いても、不出来のストーリーを良くすることは出来ません」
「才能あるアーティストの作品を称賛するための一夜で、アカデミーが視覚効果を笑いものにしたことは、非常に残念です」
「それは、監督のビジョンを実現するために、挑戦に満ちた、視覚的に息をのむほどの素晴らしい仕事を提供している視覚効果専門家のグローバルなコミュニティにとって屈辱的なことでした」
「私達のアーティスト、技術者、革新者は、撮影エンターテイメントに彼らが卓越した貢献をしていることに敬意を払われるべきで、都合の良い(不振の)身代わりとして、笑いものにされるべきではないのです」

そう同団体は綴り、最後に、今後アカデミーが「視覚効果の役割を適切に称えるよう」求めて、声明を締めくくっている。

一方、実際にムーヴィング・ピクチャーズ・カンパニーを通して「キャッツ」の視覚効果に携わったイヴ・マクレイも、式典のジョークに反応し、ツイッターにこう投稿している。

「やあ、みんな。オスカー式典を全部見なかったけど、あの2人はとても上品に振舞って、僕がクビになって、スタジオがなくなる直前まで、週80時間働いていたことに感謝していたんじゃないかな?」
「多くの優しい言葉と応援をみんなありがとう!1つや2つの誤ったジョークよりも、人々があの映画をとても楽しんだって話を聞く方が、よっぽど重みがあるよ」

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