東大寺で「スター・ウォーズ音楽奉納」

2019/11/13 06:23 Written by Narinari.com編集部

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全米公開から42年、シリーズ完結作「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」が12月20日に日米同時公開されることを記念して、奈良・東大寺にて、「スター・ウォーズ音楽奉納」が行われた。

日本文化から多大な影響を受けてきたことでも知られる「スター・ウォーズ」シリーズは、新たなシリーズ作品の公開ごとに、日本を代表する世界遺産での企画を実施。2015年公開の「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」では京都・清水寺、2017年公開の「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」では京都宇治・平等院で、それぞれの作品の成功祈願や、スター・ウォーズアート作品のお披露目、スター・ウォーズ狂言の実演などが行われてきた。

“創造主”であるジョージ・ルーカスはもちろん、完結編を指揮するJ.J.エイブラムスもまた、数え切れないほど日本的要素を盛り込むなど、日本との結びつきが強い「スター・ウォーズ」。“日本の世界遺産企画”最後の地となる東大寺は、大仏=毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)があまねく光で全てのものを照らしてより良い世界へ導く仏であり、光を象徴するジェダイの騎士が人々を平和へ導く「スター・ウォーズ」との親和性を感じられることから、実施が検討された。

さらに東大寺は、752年、新たに造立された大仏の完成を祝う「大仏開眼供養会」が盛大に営まれた際、シルクロードを渡って伝来した国際色豊かな様々な楽舞が奉納されたとも伝わる由縁から、近年も数々のアーティストによる音楽奉納が行われてきた、音楽に縁の深い寺院ということもあり、ジョン・ウィリアムズが生み出した名曲がその大きな魅力の一つであるスター・ウォーズとの企画が決定。「スター・ウォーズ音楽奉納」が行われる運びとなった。

奉納イベントでは、映画音楽を中心に活動をする吹奏楽団「源-Minamoto-」が誰もが知る「スター・ウォーズ」の名曲メドレーを、大仏が鎮座する大仏殿前で厳かに演奏。満月の夜に静かな境内に響き渡った演奏に、華厳宗管長・東大寺別当の狹川普文(さがわ ふもん)氏は「大仏様もとても喜んでいらっしゃいます。清水寺さん、平等院さんでの実施実績があったので、こちらでもやりましょうという事になりました。また、スター・ウォーズは光と闇がテーマになっていて、毘盧遮那仏は大いなる仏で、あまねく、光を宇宙の隅々まで届けます。皆で繋がっていなくちゃいけない、平和を築いていかなくちゃいけない、と。それがフォースであり、光であり、そこが繋がっているのではないかなと思いました」と、スター・ウォーズと東大寺の親和性を感じたことを明かし、スター・ウォーズの楽曲を聴いて「音楽を聴いているだけでスター・ウォーズの世界が皆さんの中でそれぞれに湧いてくると思うんですね。1000年、2000年とスター・ウォーズの音楽は伝わっていくんじゃないかと思いました」と語った。

音楽奉納の指揮を担当した東郷源さんは、今回の奉納演奏について「(いつも演奏するのと)全く違いますね。スター・ウォーズはエピソード4から『スカイウォーカーの夜明け』までメインテーマが変わらない。スカイウォーカー家の物語は終わりだと言われていますが、狹川さんの言うように、1000年、2000年と語り継がれる始まりじゃないかと思う」と語る。

全シリーズに登場する人気ドロイドコンビR2-D2とC-3PO、そしてキュートな人気ドロイドBB-8も駆けつけ、大仏が見守る満月の夜の東大寺に、映画史に残る名曲たちが響き渡る幻想的なイベントが幕を閉じた。

映画「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」は12月20日公開。

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